内容説明
SMバーでM嬢として働くミチは薬とアルコール漬けの日々を送っていた。だが、幼馴染のタミーとの再会からミチの日常が変容していく。タミーが関わっているという残虐な死体写真が集められた“地獄へ堕ちよう”という裏サイトの存在。さらに自らにおぞましいほどの身体改造を求める、店の同僚リスト。出口のない欲望が絡み合い、凄惨な事件が起こる―。最年少で第32回横溝正史ミステリ大賞を受賞した衝撃の暗黒青春ミステリ。
著者等紹介
菅原和也[スガハラカズヤ]
1988年茨城県生まれ。高校中退後、19歳で上京。バーテンダーとして2年ほど勤務するが、アルコール依存症になりかけたので退職。キャバクラでボーイとして働いていた2012年に『さあ、地獄へ堕ちよう』で第32回横溝正史ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
🐾Yoko Omoto🐾
120
第32回横溝正史ミステリ大賞受賞作。向精神薬を乱用しSMバーで働く主人公の「ミチ」。幼馴染みとの再会で《地獄へ堕ちよう》なる裏サイトの存在を知り、身近な人たちの異常とも言える死体を目の当たりにする。「暗黒青春ミステリ」と銘打たれた本作、主人公の語り口は軽いながらもとにかく描写の痛グロさが生々しい。自己否定、自己破壊願望、身体改造などが主眼にあり、その辺りが理解できるかどうかで作品の面白さが左右されるかも。こんな世界があることへの驚きはあったがミステリ部分はやや肩透かし。読みやすくはあるので別作品に期待。2014/10/08
きさらぎ
51
何読まされてるんだ?私…。しばし呆然。 横溝正史ミステリ大賞がピンと来ないだけでなく、この内容で何らかの賞を獲ったことに納得いかない。ミステリ要素はほんのわずか。ひたすらSMや身体改造、タトゥーなど、グロテスクで痛そうな暗黒世界の描写が続き、なんだか臭ってきそうだった。2017/11/17
さばかん
47
24歳でこんなものを書けるだなんて人生の経験値が違いすぎる。 しかもこれだけやっておいて最後はちゃんとしたミステリーとして仕上がっている。 なんだこれはたまげたなぁ。 読んでるだけで目が痛くなるし指が痛くなるし腕が痛くなるし背中が痛くなるし脚が痛くなるし、心が痛くなる。2018/11/10
坂城 弥生
43
「慈悲の装置」が目の前に使える状態であったとしたら私はどのくらいの間誘惑に耐えられるだろうか。と考えた。 身体改造に対する考え方、あれはカテゴライズなんだろうな。名前を付けて病気だと定義すればそれは訳のわからないものでは無くなるから。人間は訳のわからないものに一番恐怖や不安を感じるから、カテゴライズして勝手に安心する。2020/12/21
じゅんぢ
41
題名に惹かれて読んでみたけど、途中、痛々しくて読んでいられなかった。最初から最後まで僕には理解できない世界の話だった。2020/01/23