出版社内容情報
灼熱の下の開放感。ひんやりとしたプール、甲子園、田舎暮らし、ほのかな恋。江國香織、辻まこと、佐伯一麦、藤野可織、片岡義男、三木卓、堀辰雄、小川洋子、万城目学、角田光代、秋元康が描く、名作短篇集。
内容説明
夏のひととき、灼熱の太陽の下の解放感。ひんやりとしたプール、家族とのキャンプ、夜空に浮かぶ大輪の花火、探検に列車旅、高原の避暑地と田舎暮らし、甲子園、アルバイト、そしてほのかな恋。ゆたかできらきらとした特別な時間、忘れがたい思い出の数々―。永遠の夏の1シーン、「夏休み」名作短篇集。
著者等紹介
千野帽子[チノボウシ]
エッセイスト。パリ第4大学ソルボンヌ校博士課程修了。2011年より公開句会「東京マッハ」の企画・司会をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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❁かな❁
151
去年仲良しのお気に入りさんからもらって読む前に夏が終わってしまい今年の夏まで待ちやっと読みました!「夏休み」をテーマにしたアンソロジー♪いろんな年代の有名作家さん達のバラエティー豊かな短編集。藤野可織さんのみ既読。お気に入りは江國香織さん「あげは蝶」藤野可織さん「大自然」片岡義男さん「おなじ緯度の下で」万城目学さん「ローマ風の休日」角田光代さん「夏の出口」です。前から気になっていた万城目学さんはやはり森見登美彦さんっぽいですね♪万城目さんのは「鴨川ホルモー」のスピンオフ!夏休みにぴったりな短編集でした☆2015/07/24
おしゃべりメガネ
146
北海道ではほとんどが'夏休み'終了のこの時期にぴったりな作品を読了です。バラエティ豊かな作家さん達から編成されているアンソロジーで、普段の自分の読書ペースではなかなか手にとらない作家さんも読むコトができ、改めて読書の奥深さを知るコトができました。今まであくまで個人的に相性がイマイチだった万城目さんの作品が、本作で最も印象に残り、やはり他の作品も機会を見つけて読んでみようと思わせてくれるキッカケとなりました。堀さんはやはり重量感が'ハンパない'感じでしたし、小川さん、角田さんはさすがと思わせてくれました。2018/08/19
扉のこちら側
101
2016年532冊め。あまりに多様な作風に、このアンソロジーの方向性を見失う。表紙に戻って、「ああ、夏休みだった」と。なんでもありなんだ。一番おもしろかったのは先日本編の『鴨川ホルモー』を読んだばかりの『ローマ風の休日』。数学の、「夏休みの宿題」がやりたくなる。三木卓作品は、解説でも編者が挙げている『彼らが走り抜けた日』を再読したくなる。2016/07/09
小梅
97
夏休みをテーマにしたアンソロジー。「ローマ風の休日」が一番好きですね。8月中に読めて良かったです。2014/08/25
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
94
「あの夏」と記憶に残る夏を誰でもいくつかは心の引き出しに持っているのではないだろうか。大人になっても、解放感と何かが始まる期待を抱く『夏休み』。期待は失望や徒労に終わることも少なくないけれど「明日から夏休み」という気分はやはり心が弾む。11人の作家さんによる夏休みの物語の競演。非現実な感覚を刺激される新幹線の中でのエピソードで幕を開け、キャンプ、プール、避暑地、アイスクリーム、花火、甲子園、アルバイト、そして淡い恋。粒揃いの中で、ベストは万城目学氏の『ローマ風の休日』。今年はどんな夏の思い出を刻むのかな。2016/07/23