内容説明
ウイルスを使った遺伝子治療薬によって進化を遂げた猿の反乱から10年―。シーザーたちは、サンフランシスコ北部の森に村を築きあげていった。一方、ウイルスの蔓延で人間の多くは死んだが、生き残った者たちはわずかな望みをかけて、森林のダム再生計画を立てていた。再び人間と交わることになったシーザー。戦争か平和か、息詰まる攻防の末に彼が下した決断は…!?猿と人間の絆を描くSF超大作、公式小説版!
著者等紹介
アーバイン,アレックス[アーバイン,アレックス] [Irvine,Alex]
アメリカ・ミシガン州出身。SF作家。『パシフィック・リム』等の映画・ドラマのノベライゼーション、関連書籍を手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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薄荷飴
1
劇場まで足を運べなかったのでこちらで。訳者の名前を見て嫌な予感がしましたが、さほど問題はありませんでした。前作から10年経ち、人類が数を減らしたことでいよいよ「猿の惑星」らしくなってきたところで、生き残った一部の人類と、猿のリーダーであるシーザーとの交流が描かれています。解説にもあるように同種族間であっても意思疎通が成り立たないことや、認識を共有させることの難しさが念頭に置かれていて、映像がなくともなかなかに深い作品だと思いました。明らかに次回に続く展開ですが、次で終わるのでしょうか。2014/10/18
マコト
1
猿の惑星・創世記の続編、新世紀のノベライズ。旧シリーズの新猿の惑星を観たことがあるので、ところどころにオマージュがちりばめられているのがにやりとさせられます。猿の親子、人間の親子が互いに理解を含めていくのも王道展開で読んでいて引き込まれました。難点は、最近の映画にありがちな「次回に続く」みたいな終わり方をしているので、ここはもっとしっかり描きこんで、きちんと大団円を迎えてほしかった気もします。(もっとも、第一作の宇宙船の伏線を回収するには、続編がないと困りますが)2014/09/15
トックRock
0
シーザーはじめとする猿たちの世界とマルコムはじめとする生き残りの人間世界が良く描かれてた。何度もお互い分かり合える機会はあったが、憎しみは憎しみを生み続けその鎖はリーダーだからと言って断ち切ることは出来なかった。群衆を率いる、群衆の心理は簡単に操作出来る。その勢いは優秀なリーダーも止められなかった。ガザ地区とイスラエルの争いに想いが飛ぶ。猿の惑星ファイヤーストームを先に読んでいた方がなぜコバがああなったか同情もする。映画が待ち遠しい。2014/09/02