出版社内容情報
江戸で子どものかどわかしが起こった。同心の新之助は、浪人の藤次に相談をしに行く。いつもの事ながら渋い顔をする藤次だったが、口入屋から紹介された用心棒の仕事から、新之助の事件へ繋がっていき……。
内容説明
口入れ屋からの紹介で生計を立てる浪人・岩城藤次に、用心棒の仕事が舞い込んだ。お頭の情婦に手を出してしまった喜三次を、江戸を出るまでの十日間、追っ手から守る依頼だった。支払いの良さに疑問を覚える藤次。そんな折り、浜町堀で藤次の顔見知りが斬死体で発見される。巻き込まれる形で同心の新之助に協力することになった藤次だったが、自身の仕事との不可解な接点に気付いて…。絶妙なコンビで贈る、書き下ろし第3弾。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞、『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。社会派推理小説や時代小説で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
56
浪人・岩城藤次「江戸裏吉原談 」3巻。信州高月藩のお家騒動で元藩主とお美代の方を助け俊太郎を母の元へ、晴れて許嫁の友江とともに江戸に戻り新しい生活を始める。俊太郎と藤次を慕うお京さんは何処?少し悲しい結末かな、同心の新之助さんと藤次さんいいコンビでしたがこれで完結の予感が・・・ 2014/06/13
ベルるるる
26
なぜ浪人になったのか、なぜ俊太郎を育てているのか、なぜ俊太郎に剣の修行を厳しくしていたのか、そういう「なぜ」が一気に解決。いつも心の中で想い苦しんでいた元婚約者の友江とも結婚。何もかも解決してしまったね。これから俊太郎がいないのは寂しいな。いつも一途に頑張ってかわいかったのに。新之助~!いつも浮気ばっかりで情けないと思っていたけど、今回、見直したぞ~!!!高月藩に死ぬ覚悟で一人で乗り込む藤次と一緒に行くなんて。3巻目にして初めてかっこよかったよ~!!2017/08/30
めにい
5
4巻目を読み始めたら3巻目をとばしていたことに気づき急きょ借りてきた。あれよあれよという間に大団円。わがままな殿様も改心すると許されてしまうっておいおい!という感じ。お京さんについては私はあまり好きなタイプじゃなかったので結ばれなくてよかったとは思うが、ちょっとかわいそうかな。今後どんな再登場の仕方をしてくれるのか、興味あり。2015/01/27
goodchoice
5
俊太郎も母親に引き取られ、これって完結ってことかな。だとするとちょっと惜しい気もする。2014/07/06
未到散人
4
(三)で終わりではないでしょうね?(一)(二)の先に(三)を読んでしまったけれど、十でも二十でもつづけられるでしょう。続けて下さい。久しぶりに一気読み出来ました。お京さん哀れ。友江さんとの生活も見続けたいです。2014/07/11