内容説明
「大鳳吼は、わが息子だ―」ついに自らと大鳳、久鬼との関係を告白した巫炎。彼はキマイラ制御の鍵、「ソーマ」の謎の一端を語る。一方、小田原を去り箱根外輪山に倒れこんだ大鳳。キマイラ化が容赦なく進むなか、自分は何者であるのかを知る決意を固めた大鳳は、久鬼玄造の屋敷に向かう。そこには憎悪を糧に覚醒を始めた菊地と典善、キマイラへの復讐に燃える斑孟がいた。絶体絶命のそのとき、大鳳の前に現れたものとは…!?
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、小田原生まれ。東海大学卒業。『上弦の月を喰べる獅子』で第10回日本SF大賞、『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞、『大江戸釣客伝』で第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞、第46回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おかむー
33
角川版キマイラ第九巻。ようやくの菊地覚醒とようやくの大鳳円空山に帰るの巻。『よくできました』。ここまでじわりじわりともどかしかった物語のひとつの区切りといった印象、とはいえまだまだ先は長いのだけれどね。しかし“三人目のキマイラ”ってどう見ても憎悪でチャクラを回し始めた菊地しかいないと思うのですが?・・・てか菊地って実は底辺から敗北を糧に、最適の師匠に教わって大化けするという、少年漫画の主人公路線だったりもするというね。ある意味主人公・大鳳よりも先が楽しみだったりするのだな。2015/01/21
木村 武史
21
九鬼は狂仏《ニョンパ》と対峙し、キマイラの制御が効かなくなる。また、大鳳はキマイラ化が進行し、自分と九鬼との秘密を知るため九鬼玄造の館に忍び込むが、典膳たちに捕まりそうになるが、巫炎の登場により、辛くも脱出する。やっと大鳳の長い旅が終わり、雲斎先生、九十九、深雪との関係が元通りになるといいなぁ。2021/04/17
ぎん
9
ここまで一区切りでここから一気に物語が進みそうな予感。菊池はしつこくまとわりつく噛ませキャラかと思いきや強くなりそうだな。2015/01/29
ジーク
6
キクチの不気味さが増していますね。そして、二人はやっぱりなのか…と思いつつ、次も買ってしまうんだな。2014/12/20
なつみかん
5
「おまえは、おれが守る」色々あるけれど、この巻はこの九十九三蔵、愛の言葉だね!2014/11/15
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