出版社内容情報
五代将軍綱吉の膳に毒を盛られるも、未遂に終わる。表御番医師の矢切良衛は事件解明に乗り出すが、それを阻むべく良衛は何者かに襲われてしまう……。書き下ろし時代小説シリーズ、第三弾!
内容説明
五代将軍綱吉に出された昼餉を毒味した真田真之介が、腹痛を起こし、後日謎の死を遂げた。大目付の松平対馬守から命じられ、表御番医師である矢切良衛が事件解決に乗り出すことに。やがて真田が口にした御膳には毒が盛られていたことが判明。江戸城中に綱吉暗殺を企む者がいる。いったい誰の仕業か。真相に近づいた良衛は、何者かの襲撃に遭ってしまう…。正義感あふれる剣豪医師を描いた、書き下ろしシリーズ、第3弾!
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。歯科医師。97年に第20回小説クラブ新人賞佳作に入選しデビュー。2010年『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baba
31
誰も助けてくれず、孤軍奮闘。当時の医療事情や体の事が書かれていて興味深い。坊主頭の良衛が颯爽として見える。2022/06/19
万葉語り
26
表御番医師診療録3作目。今回は綱吉毒殺計画とその阻止について。矢切兵衛は大目付に走狗とか言われながら、平日診療とは別に犯人のあぶり出しに命を賭ける。しがない公務員は、おかみのために身を犠牲にして働くのが300年前から変わらない真実なんだと、最近仕事で心が病みそうな私は思った。2014/07/13
ひっと
17
大目付松平対馬守は相変わらず良い味出していますねえ。この松平対馬守にこき使わる主人公の矢切もコミカルで良いです。今回は江戸城の台所が舞台なので,台所役人のあれこれを勉強できました。将軍暗殺が主題のシリーズなのですが,お話に暗さがなくて好きです。主人公・矢切がカッコいいし。この巻も面白かったです。2015/03/28
klu
13
越権行為もどきをさせられ、命を狙われ大変です2018/10/07
アボガドみよ
10
表御番医・矢切良衛、この3巻は、気の毒で仕方なかったです。誰も手を差し伸べてくれず、刺客に追いかけられて、運よく逃げ切ってこれましたね。さて4巻はいかに・・2020/07/05