出版社内容情報
伊与原 新[イヨハラ シン]
著・文・その他
内容説明
貧乏大学院生で人見知りの律は、留学費用を稼ぐため、不本意ながら成金令嬢・理緒の家庭教師をすることに。だがこの生徒、いまどき珍しい理科大好き小学生。律を「教授」と呼び、慕ってくる。そこへ降りかかる奇妙な事件の数々…「教授、科学の力で解決しましょう!」引き気味の律と、あくまで前向きな理緒。いつしか2人に、不思議なコンビネーションが生まれて…無類に楽しい、理科乙女ミステリシリーズ誕生!!
著者等紹介
伊与原新[イヨハラシン]
1972年大阪府生まれ。神戸大学理学部卒、東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。2008年より小説執筆を開始し、第55回、56回の江戸川乱歩賞最終候補を経て2010年、『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
330
5つの短篇から成る作品集。スタイルは東野圭吾のガリレオ・シリーズのリケジョ版だ。ここで湯川の役割を果たすのが、大学院生(博士課程在学中)の律。そして、もう一人の小学生探偵の理緒。こちらは、あるいはアラン・ブラッドリーの『パイは小さな秘密を運ぶ』のフレーヴィアから着想を得たか。この2人のコンビが事件の謎を科学的に解いていくというのが5篇の共通項。最初はさほど大きな事件は描かれないが、4つ目の「虹のソノリティ」では殺人事件も。謎解きそのものの妙味は今一つの感も否めないが、リケジョ2人のコンビはなかなかに⇒2025/05/15
mae.dat
279
5篇の連作短篇。きちんと科学が溶け込んで佳き哉。コペンハーゲンへの留学費を稼ぐのに、厚遇で家庭教師の職を得る事になる律。その生徒理緒はタイトル通りリケジョでね。最終話に仕掛けがありました(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́ ᴗ ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝)。帰って来た律、成長した理緒の続編待っています。科学はいいぞーっ。永い地球史の中でも、皆既日蝕は今だけの現象と知った時はときめいたよね。虹は自然現象に依るフーリエ変換だと気付いた時は感動したよ。確証バイアスには気を付けないとねとか思ったり。「カガク的って、こういうことでしょ」2023/07/28
三代目 びあだいまおう
248
なんかやられたぁ、という読後感が正直なところ。主人公の1人、小4の理緒はハンダごてをキーアイテムとする何事にも興味津々なお嬢様。その家庭教師として選ばれたのが夢の海外留学費用に困っていたもう1人の主人公、律。様々な事件を持ち前の好奇心と着眼力で推理してゆく二人と運転手の恵人、展開は面白いんだけど何故か読み辛い。何度も読み返して時間がかかった。でも最終章は感動‼️まじで予測外!思えばプロットがしっかりしてて、これ途中でやめたら損!でもわからないのは、家政婦の使う「いとはん」 なぜいとはん?誰か教えて‼️🙇2019/02/08
おしゃべりメガネ
172
タイトルどおり理系女子=リケジョの活躍を描いたハートフルミステリーです。貧乏大学院生で人付き合いが苦手な「律」は留学費用を稼ぐため、小学生「理緒」の家庭教師をするコトに。しかし、この「理緒」が「律」に勝るとも劣らないリケジョなために二人は予想もしないトラブルに巻き込まれ、次々と解決していきます。理系のイメージする小難しい話もそれほと出てはこなく、結構ヒューマンなネタを中心に話が進むので読みやすかったです。リケジョ探偵二人の活躍にこれからも期待したいです。「律」と運転手「恵人」の今後の展開も気になりますね。2019/05/27
きむこ
96
伊与原さん2冊目。単行本にて読了。ちなみに単行本の表題は『プチ・プロフェスール』。覚えにくいから改題したんだろうけど、読了後はこの表題の方がピタッとくるかな。大学院生のリケジョの家庭教師とリケジョに憧れる小学生コンビの楽しい謎解き♬興味深い科学の話も多く(お手上げの難しい理論はサラッと飛ばし読みして)私も美緒と同じく目をキラキラさせながらリケジョの謎解きを楽しみました♡そして意外な結末にちょっとホロリとさせられて大満足。楽しめました♪★42021/03/22
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