出版社内容情報
ハイランド国王は「人間と妖精は対等である」と誓約することを決める。しかし公にする条件は、シャルが「最初の銀砂糖」を持ち帰る事だった。人間と妖精の、自らの運命を賭けた戦いがはじまる!!
内容説明
「約束の証をやる。俺が作れるのはこれだけだ」ハイランド国王は、妖精王シャルの申し出を受け「人間と妖精に優劣はない」と誓約することを決める。それを成立させる条件は、シャルが「最初の銀砂糖」を持ち帰ることだった!!アン達は「最初の砂糖林檎の木」に向かう。そこで「最初の銀砂糖」を手に入れるため、アンは持てる技術の全てを賭け、作品を作るが―!?過去と邂逅し、人間と妖精が自らの運命を賭けて戦う!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
50
アンのママ、エマの秘密。当代に限って三人生まれた妖精王候補の秘密。王国の秘密。色々な秘密が一度に解き明かされて、色々びっくりすると同時に終わりの近さに気がついてかなしい気持ちになりました。皆がそれぞれの愛と、秘密を守る守護者なんだ。アンとシャルの草の指輪のシーンが微笑ましい。安が銀砂糖に触れる時にきちんとそれを外したから、彼女が緊張しているけどクリアな状態なんだと思いました。いつか二人ぽっちも寂しくて、欲しいものを当てられなかったのは他に欲しいものがあるからで、とかちょっと哲学的な銀砂糖妖精筆頭さんでした2015/03/23
藤月はな(灯れ松明の火)
41
うわぁ~、前巻の「紺の宰相」を読んでいないからアンとシャルの仲が一気に進んでいたり、エドマンド2世とシャルが一戦、交えていたらしいと知って吃驚した・・・。しかし、エリルが周囲によって図らずとも妖精王に祭り上げられ、苦悩していく姿は痛々しくて辛いです。ごちゃごちゃ、言う周囲があっても自分自身で考えるって大変で逃げたくなるよね。ご老体の諦観も遣る瀬無いけど、あの時間はかけがいのないものだったんだろう。それにしても読友さんのつぶやきでキャットCVが石田彰氏だと知ってから喧嘩早っそうな石田声で変換されてしまいます2015/02/06
サラ
33
エマの正体が予想の斜め上だった!うわーなるほど、アンが数少ない女性銀砂糖師になれるわけだ。この構想いつからあったのかとても気になる。いつも読み終えるたび思うけど、この作者さんはデビュー作とは思えないほど話の作り込みが深い。これで残された伏線はヒューの出自くらいかな?そろそろクライマックスに近づいてるのかな?風鬼花伝もいいけど、やっぱりこっちのシリーズが好きなので寂しい。最後にアンとシャルが幸せになれることを願ってる!2014/01/27
ぐっち
32
銀砂糖妖精筆頭、何だかおじいちゃんっぽいので、挿絵が美形でびっくりします。あのひとのまさかの過去が明かされ、話はもう大詰めが近い感ひたひたですね。エリルはどうするのか、アンとシャルに明るい未来は待っているのか、銀砂糖師はどうなるのか、気になります。三川みりさん、仕事が早いので安心ですが、早く続きを~~。2014/01/25
ピカ
30
エマの正体が明らかになってすっきり。結局、彼の名前はなんだったんだ(笑)宰相のせいで何やら不穏になっていくし、ラファルは強引にエリルに王にしようとするしで、ますます目が離せない。エリルには頑張ってほしいなあ。そんな中にもしっかり糖分が入ってて嬉しい(笑)2014/01/03