出版社内容情報
波照間に戻った凜田莉子と小笠原悠斗を待ち受ける新たな事件。悠斗への想いと自らの進む道を確かめるため、莉子は再び「万能鑑定士Q」として事件に立ち向かい、羽ばたくことができるのか?
内容説明
『わたしは横領着服などしていません…』無実を主張し、波照間島から去った謎の女性。樫栗芽依と名乗った彼女は、未使用の偽札を残して姿を消した。鑑定家に徹しきれない自分を恐れ、事件に関わることを避ける凛田莉子。だが、小笠原悠斗には島からの撤退命令が出ていた…。悠斗への想いと自らの道を確かめるため、莉子は再び「万能鑑定士Q」として、羽ばたけるのか?ヒロイン・コージーミステリの原点、最高傑作!
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
utinopoti27
150
自らの能力に限界を感じ、故郷の波照間に帰った莉子に新たな転機が。横領の罪を着せられた女性を救うべく、彼女は再び立ち上がる。恋に謎解きに、ファンには嬉しい小ネタが今回も盛沢山。そして宿敵コピアとの決着はどうなる・・。『人の死なないミステリ』と銘打つ本シリーズは、【白松岡】の代表作として、隅々まで計算され尽くしたシナリオで読み手を魅了する。安定のクオリティを維持しながら、ほぼ毎月刊行のペースを守り続けるのは、マンネリとの批判はあるものの、純粋に凄いことだと思う。今後も独自路線を進んで欲しい作家の一人だ。2020/12/23
さばかん
124
やっぱりこのシリーズは面白いなぁ。 いい謎を用意してくれる。 今回は主人公の凜田莉子というキャラクターに焦点を当てて、万能鑑定士Qの帰還を描いているのも良い。 小笠原の存在感がすっかり重量級になってしまったのも最初からシリーズを追ってる者としてみれば感慨深いですね。 次が楽しみです。2014/01/31
りゅう☆
104
波照間で平穏な日々を送る莉子と悠斗。そりゃ~会社も撤収しろって言うわな。ある日、警察が波照間を訪れた芽依を捜索。彼女が犯罪者?絶対に誤解だと信じる悠斗。複雑な思いを抱くも真相解明の手助けをする莉子。一方、逮捕されたコピアの正体を華蓮が暴く。マーペーの伝説のトラウマから抜け出せない莉子。硯の真贋、消えた5千万円、投資家たちへの詐欺、色々なことが繋がっていく様はスッキリ。姿を現さない莉子を速攻波照間まで探しに行った悠斗。出来過ぎ感アリアリだけどヨシとしよう笑。芽依からの告白の返事の言葉をいつ莉子に話せるかな。2020/10/24
どんちん
103
短編集Ⅰにつづいてこれを。やはり推理劇シリーズを飛ばしたせいか、莉子にちょっと違和感を感じたまま終わってしまった…二人の距離が少し進展したのはいいのだが、事件簿以降の動きが不明なのでどうもすっきりしないw 今回は、うんちく・雑学、事件より、二人の仲がどうなるかに軸があったようなので、それらは、刺し身のツマみたいなものだ。小笠原の煮え切らない態度にも飽き飽きしたところだから、そろそろなんとかしてほしいところだwww2014/07/23
にいにい
94
前回の 推理劇Ⅳ で沖縄に帰り、終わったと思いこんでいた。しかし、奇数月の発売で復活!裏社会で頂点を極めたコピアが前回は、あっさりし過ぎで拍子抜け感あったのは、こうゆう落ちだったんだ。兄弟の差が有り過ぎるのが、若干気になるが凄い。莉子と悠斗の助け合う心理描写も良かった。悠斗の頼りがいのある変化も嬉しい。今後の推理や二人の行く末も楽しみ。 ともかく、松岡圭祐さんのこの作品は、サクッと読め楽しめる。2013/11/25