出版社内容情報
伝説の「キマイラ」シリーズ、第3弾!
体内にキマイラを宿す大鳳と久鬼。2人を案じる玄道師・雲斎は、キマイラの謎を探るため台湾の高峰・玉山に向かう。一方キマイラ化した大鳳と対峙した九十九は、己の肉体に疑問を持ち始める。シリーズ第3弾
内容説明
大鳳と久鬼を案じる雲斎はキマイラの正体を探るべく、単身台湾へ発つ。そこには鍵を握る第3のキマイラ「巫炎」がいた。八位の外法―鬼骨の車輪とは?一方、キマイラ化した大鳳と対峙した九十九。己の肉体に疑問を持ち始め悩む九十九の前に、気を操る謎のアメリカ人、フリードリッヒ・ボック、異能の格闘家・龍王院弘と次々に強敵が。キマイラを巡り熾烈さを増す争いのなかで、九十九の修羅の道は続く―。激動の第3弾!
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、小田原生まれ。東海大学卒業。『上弦の月を喰べる獅子』で第10回日本SF大賞、『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞、『大江戸釣客伝』で第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞、第46回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おかむー
41
角川版キマイラ第三巻。九十九彷徨篇とでも言ったほうがふさわしい、苦悩し迷走する九十九の姿は全く高校生じゃない(笑)。『よくできました』。ボック、巫炎、斑猛、涼子と新たな登場人物も加わって物語の深みは増してゆく反面、ほぼ九十九が主役なので鳳はほんのチョイ役なのだけれど、この後のストーリーもひととおり知っている身からしてみれば、まだまだこれからだからね。しかしこの角川版の表紙イラストは雰囲気としてはいいのだけれど、あくまでイメージのみでいくのかねぇ…九十九とか雲斎とかも表紙にしてあげておくれよ( ´・ω・)2014/04/04
白きゅま
40
【再読】『キマイラ』シリーズ第3巻!一言で言うなら、九十九三蔵版『ロッキー3』。敗北や挫折を知らない三蔵が、フリードリッヒ・ボックとの対戦を通じて恐怖感を覚え、それを克服して行こうとする話し。昔3巻、4巻のエピソードを読んで、ますます三蔵が好きになったのを覚えています(^^)/今回は、ストーリーを知っていたので、前回に比べて落ち着いて、三蔵の成長を読むことが出来ました!昔もそうでしたが、深雪より涼子さんの方が、何となく惹かれてしまいます(^^;)2014/03/23
木村 武史
13
再読。面白かった。今回は、ほぼ九十九三蔵が主人公。大鳳を止めることが出来ず、謎の外人フリードリッヒ・ボックにもやられ、挙句の果ては泥酔して、深雪ちゃんに・・・。青春だねぇ。昔のソノラマ版の作者あとがきには、この作品の主人公は大鳳吼ではなく九十九三蔵だ、みたいなことが書かれていたようなことを思い出した。次巻へ2020/10/18
あおさわ
11
今回主人公大鳳くんは出番はほとんどなし。 巨漢、九十九三蔵の視点で物語がほぼ動きます。 しかし切ない片思い…ポジション的にいい人どまりになりそうな人だけに 暴走しかかってちょっとかわいそうでした。 結局は顔か。(この場合は違うと思いたいw) 長い事間を置いただけに、大鳳くんの印象が遠くなってて 九十九さんが主役でよくね?的な読み方してました。 物語としては第二章の序盤、といったところでしょうか。 新たな敵が姿を現しはじめました、が、主役は戻りませんでしたね。 次の巻から本格的に動くのかな? 2015/07/29
なつみかん
9
この巻の九十九のように、一度、駄目になってしまい、もがく男には強烈にシンパシーだなぁ〜!2013/11/30