出版社内容情報
竹中半兵衛を迎えるべく織田信長が遣わしたのが藤吉郎秀吉だった。秀吉に魅力を覚えた半兵衛は、この男のために働こうと軍師役をつとめる。黒田官兵衛に先がけ、秀吉の天下取りに道筋をつけた名軍師の生涯!
内容説明
織田家の寄人として藤吉郎秀吉の軍師に迎えられた竹中半兵衛は信長の意図を正確に理解し、秀吉を導いてゆく。「縁の下の力持ち」として軍師に徹する半兵衛の喜びは、自らの采配で秀吉が出世を遂げることにこそあった。が、秀吉にその思いは届かない。同じく軍師の才に恵まれた黒田官兵衛だけが、半兵衛唯一の友となる…。官兵衛とともに「両兵衛」と並び称せられ、秀吉の天下取りに貢献した男の天才と孤独を描いた傑作長編!
著者等紹介
笹沢左保[ササザワサホ]
1930年生まれ。60年、『招かれざる客』(第5回江戸川乱歩賞候補次席)で小説家としてデビュー。61年、『人喰い』で日本探偵作家クラブ賞を受賞。本格ミステリー小説から歴史時代小説まで幅広く執筆し、『六本木心中』などで4度直木賞候補となる。テレビドラマ化された股旅物の「木枯し紋次郎」シリーズは一大ブームを巻き起こした。九州さが大衆文学賞の創設・運営に携わり、後進の育成にも尽力。2002年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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べっち
14
★★★★朝倉の追撃からの殿軍役を引き受けたところから病に亡くなるところまで描かれてている。竹中半兵衛には欲や野心がない。男としてはカッコ悪いのかもしれない。しかし、半兵衛はカッコ良かった。それは男としてというよりは人としてカッコ良かった。自らの保身を考えず、なによりも信義を重んじ、そして自分の信念に忠実だった、、、。この点はほんとに見習いたいとこである。それに比べ、秀吉は自分の保身ばかり考え、つまらない男だという印象を受けた。 次は秀吉、黒田官兵衛あたりを読みたいと思う。2014/12/17
Tai
5
ふー、読んだ。満足。秀吉がすごく俗っぽく描かれていたのが面白かった。いや、もともと俗っぽいか(笑) 【図】2016/04/15
すぎねえ
3
上り調子な上巻とは違って、下巻は衰退、衰弱っぷりが切ない一冊。歴史にたらればは禁じ手だけど、半兵衛が秀吉の死後も生きるようであれば、まず朝鮮出兵はなかっただろうし徳川幕府開闢ももっと違った形になったんだろうなとは思う(日本史、恩情で2だったおいらが申しておりますwww)。あと、今回読んで気になったのが阿古さん(半兵衛の妻)。ちらっとしか出てこないけど、ある意味この妻あっての半兵衛という面もあるだろうなあ。2014/03/01
Tanaka
3
純粋に楽しめた!半兵衛って短命だったのか。読んで初めて知った2013/10/27
yasu7777
2
★★★☆☆ 練馬2954-2872021/07/17