出版社内容情報
護衛騎士アルベルトが、兄王子クローヴィス殺害の罪で捕縛。衝撃にゆれる城内、シャーロット姫は長兄レイフォードと共に、騎士をはめたエルマー家の悪事を暴くために奔走する。だが、彼女の婚約成立は目前で…!?
内容説明
末姫シャーロットの護衛騎士アルベルトが、第二王子クローヴィス殺害の容疑で捕縛!騎士の凶行に震撼する城内で、豪商エルマー家は王族包囲網を完成させようとしていた。教育係のリオンまでもが連行され、孤立したシャーロットとセシルの婚姻成立は目前に迫る。そんなとき、妹溺愛の兄王子レイフォードがついに禁じ手を!?エルマー家との争い、クライマックス直前!アルベルトとガイの出会いを描く特別書き下ろし短編も収録!!
著者等紹介
睦月けい[ムツキケイ]
北海道出身。第9回角川ビーンズ小説大賞奨励賞受賞。『首の姫と首なし騎士』(受賞作改稿)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
56
首なき国に新たな首か、それとも国の解体か。運命の四十日間が迫る中、首なし騎士が首を垂れる。それまで首以外は何でもあった、揃いの色が似合う胸、剣も私の手も握る大きな手も、擽ったくなる言葉さえ。真綿で締められていくシャーロット達の首。首なき国ならば、この首は喉は、一体何の為にあるのか。己に問うてみれば答えは出る。彼女だけが裁定する王の資格、首を糾弾する声、そしてあなたを呪縛から解き放つ方法。只一つ声が出せればよかった。私だけが許される事、あなたの名前を呼ぶ事。アルベルト。華麗なる反逆者は静かに、早春の花と共に2014/01/26
フキノトウ
50
焦燥感を伴う緊張する場面が続き、読んでいてとっても息苦しかった。シャーロットの凛々しい姿に驚きました。そして、いつもと変わらないアルベルトの飄々とした言動にホッとします。やっと反撃を開始した!と思ったのにやっぱり、すんなりとはいかないみたいですね。でも、次の巻で決着とあとがきにもあったので気合い入れて続きを読もうと思います。それにしても、セシルとオーエン兄弟顔似てないですね。2014/06/03
みぃー
37
エルマー家が憎らしいほど上手で、こちらの計画がことごとく潰されていく緊迫感が半端ない。前作もそうだったけど、読んでて本当に苦しくなった。そんな中でのアルベルトとシャーロットの再会シーンにはホッと一息つけた。 2014/03/12
本夜見
29
うはぁ…益々の拘束に閉塞感がハンパない。姫 どんだけ抑えつけられてるんだか。そんな中で出来る事をやってのける行動力も色んな意味での愛ゆえ? 徹頭徹尾 抑圧感の続く合間のわずかなふれあいが凄く甘く感じた。しかし ホントに次巻でカタがつくの? まだエルマー家の陰謀の底が見えてこないだけに疑わしい(…作者様があとがきに書いてるのに信用しないってか…苦笑)2013/08/06
銀華
25
此処まで読んでいる側も切羽詰まる少女向け小説は久し振り……前巻の衝撃な場面から始まった今巻も息苦しい監禁とも云える軟禁生活の中で、お姫様の身近な人間が一人ずつ離されていく過程は、読んでいる側も寄る辺ない空虚感を味わった。それでもお姫様の行動力はスカッとする位格好良く、父親と向き合ったその姿に成長が見られて感動しました。お姫様と騎士の想いは自覚し始めたのもあり、ニヨニヨしてしまう。早く皆、安堵した生活に戻って欲しい。次で決着するようですが、今巻もまた更に追い詰められた状況で終わったので、早く続きが読みたい。2013/10/21