出版社内容情報
太平洋の深海から突如現れた巨大生命体達により甚大な被害を受けた人類は、対抗するため人型巨大兵器イェーガーを創り出す。一度は優位に立った人類だが、巨大生命体は一体ごとに大きく、強くなっていき――
内容説明
2013年8月11日、太平洋の深海から巨大生命体が突如現れ、サンフランシスコに上陸。米軍の攻撃をものともせず、核攻撃によりようやく殺された。だが、巨大生命体はその後も出現。人型巨大兵器“イェーガー”を創り出し一度は優位に立った人類だが、巨大生命体の出現間隔はどんどん縮まり、彼らは一体ごとに大きく、強く、賢くなっていく。巨大生命体の正体は?人類は絶滅の危機を脱することができるのか?
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SF・ホラー本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
76
映画の公式ノベライズ。正直、映画よりも面白く感じてしまいました。イェーガーや怪獣の表現はいま少しピンとこないながらも、近年突如現れた怪獣による人類破滅の終末感、ヤプールならぬ「先駆者」の正体の分からぬ焦燥感が章を挟んだ報告や公式記録の効果もあり、一層際立っていたよう。軍や対怪獣組織が中心となり怪獣を倒すという単なる怪獣物語の中に、心をくすぐられる発想やキャラクターを盛り込みワクワクさせながら、日本怪獣映画に対する並々ならぬリスペクトも感じてしまう。大変面白かったです。2020/02/05
海猫
27
安っぽいノベライズではなくちゃんと書かれたものでは?という勘が働いて読んでみたらアタリ。人物の背景やら設定やら作り込んでいてこれでもかと書き込んである。しかしいかんせん巨大ロボットや怪獣はどうしても小説では表現しにくいようでビジュアルを喚起しにくい。日本の漫画家がコミカライズしたら面白そう。石川賢が在命だったら好き勝手に描いてほしいなあ。近々映画も鑑賞するつもりだしいい予習になったかと。設定背景は把握したのでロボ怪獣バトルに集中して見れそうだ。2013/08/13
p.p.
10
映画で説明されなかった詳細(ニュートの「ロックスター」発言の理由など)が記されているが、文体は報告調と言えるほど平板で、映画本編から得られた興奮は望むべくもない(必殺技名を叫ぶこともない。なんてこった!)ので、映画の副読本、設定資料として最も役立つだろう。それだけに、そこかしこの描写が翻訳課程でなぜか削られているのは実に惜しい。ついでに言うとサーシャとアレクシスを取り違えたりと誤訳が結構あるのは不満だ。改版希望。2013/09/24
あかつや
9
同名映画のノベライズ。小説にすることで映画の尺では表現しきれなかった細密な設定などが明らかになるかと期待したけど、それほどでもない。一応章の合間に補完するように資料的な断片が挿入されはするが、それを読んだからといって映画を見て受け取った印象以上に理解が深まるということはないかな。ちょっと物足りなさもあるけど、それは原作がうまいこと映像の中で表現していたということだろう。にしてもこの映画いいよなあ。巨大ロボvs怪獣ってのがいい。そして主人公機が型落ちの古い機体だってのがもう、製作者わかってるねえって感じ。2019/04/18
Rook(るーく)
9
映画を観て、細かいところが気になって読んでみた。出番が少なかったチェルノ・アルファ夫妻や、やたらと突っかかってきた生意気チャックの心情もきちんと描かれているので、彼はこんな事を考えていたんだな、と映画の場面を思い返しながら読んだ。ビジュアルブックも欲しい。再販希望。2013/10/07