内容説明
浅間山が大噴火した天明3年、ひとりの男児が生まれた。名は小早川彦蔵。幼いころ藩の謀略により両親を目前で殺されて以来、彦蔵は数奇な運命を辿ることとなる。藩への復讐を誓い、剣の腕を磨く彦蔵は、ある事件を契機に江戸へ赴くが、そこには数々の試練が待ち受けていた。宿命というべき自らの人生と真摯に向きあい苦しみ、だが懸命に生き抜く侍の姿を痛快に描く、著者新境地の書き下ろし時代小説、第1弾。
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年、熊本県生まれ。脚本家・放送作家などを経て、94年に作家デビュー。近年は時代小説に力を注いでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
46
風塵の剣1巻。主人公彦蔵の成長物語今までにないシリーズのスタート、何かの節目節目に、悪があったり、善があったりして悩み考え実父と養父の教えを考えつつ成長していくのだろうな、楽しみなシリーズの登場。2014/03/28
退院した雨巫女。
10
《母‐図書館》彦蔵のあまりにも凄まじい境遇にハラハラでした。これから、どうなるのかなあ。幸せになれるといいなあ。2013/05/28
海猫
7
今どきの文庫時代小説になかなかないストーリー性の高い作品。主人公が未熟ながらも成長していく様がまず面白く文章が簡潔で読ませる。まだまだ大きな話の序盤といった内容ではあるがセットアップがしっかりしているので続きが楽しみ。できれば長いシリーズになることを期待したい。2013/03/23
amaguri
5
読みやすいのだけれど、主人公の生まれたときから始まるので、若干説明口調のような話の流れになる。それは仕方ないかな(笑)2013/12/30
あかんべ
4
二巻から読んでしまって、改めて一巻からはじめました。解説に稲葉稔の代表作となるのではと、いわれるだけあり先が楽しみ。一人の人間の成長を楽しみにしたい。気になったところは、生まれたばかりの子供につけるには彦蔵とは、ちょっとじじむさいかな?彦丸、元服して彦之助、家督を継いで彦蔵又は父の名を継ぐなのが武家では多いのでは?2013/06/05