出版社内容情報
都内で発生したバラバラ死体遺棄。被害者は中国人と思われ、妊娠・出産の跡が。池袋署の通訳捜査官・隆志が捜査で出会った女捜査官タニアは、背後に違法医療ビジネスを疑うが??
内容説明
池袋署管内で、女性のバラバラ死体の一部が発見された。暴行痕から中国人犯罪説が浮上する中、警視庁組織犯罪対策部が捜査に合流。本庁警部補タニアの違法と思える捜査ぶりに、所轄の通訳警官・隆志は違和感を抱く。聞き込みの結果、被害者は他人の保険証を持った女性とわかった。しかも出産直後の―。背後に外国人代理出産ビジネスの存在を疑うタニアは、潜入捜査も辞さず、隆志を巻き込み、強引に中国人医師に迫るが―。
著者等紹介
蓮見恭子[ハスミキョウコ]
1965年大阪府堺市生まれ。大阪芸術大学美術学科卒。2010年『女騎手』で第30回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むつぞー
10
タイトルに蛭川タニアの名がありますけど、視点は通訳捜査官・隆志です。 事件自体は面白いものがあると思いますし、テーマも悪くないのけど、淡々とした描写もあり、また熱くない視点で、盛り上がらないんです。 蛭川タニアも言われるほどハチャメチャではなく、実際は結構問題なのかもしれないけどそれも伝わらず、事件は片付いても主要人物の謎はさっぱり解けていません。 謎すぎてとらえどころ無さすぎで魅力も見えないような…。 シリーズ物想定だからなのでしょうか? 面白くなりそうな要素はあるとは思うので今後に期待します。2013/04/24
のぎ
9
読み易かったですが、淡々と物語が進んでいき何か盛り上がる前に終了ってかんじだった…。また題名にもある蛭川刑事は謎が多く掴み所が無い。これってシリーズ物になるのか?2013/09/13
nyanco
5
中国人による犯罪、外国人代理出産ビジネス…と、取り上げられているテーマについては、なかなか面白かった。ただ、あれこれ盛り込みすぎてしまった割に…という感じ。外国人代理出産ビジネスに絡む犯罪、なかなかテーマとしては面白いと思う。依頼者側の日本人夫婦、代理母、それぞれの視点で、それぞれが抱えている問題についてもっと切り込んで描いたら面白いものが書けたのでは無いかと思うと勿体無く感じてしまった。バラバラ死体の謎も、捜査を撹乱させた点で、あ!っと思わせたのに、扱いがぞんざい。続→2013/06/26
トラビス
4
警察小説。女刑事もの。「代理出産」と言う社会派のテーマをもってきてなかなかいいと思うのだけども、ちょいと期待はずれでした。うーん。主人公がイマイチか、登場人物がややこしいからか。私のこの作品に対する集中力不足もある。2019/08/29
K
4
蛭川タニア…別に主役というわけではない。主人公含め警察側の人間がよくわからず今ひとつ面白くなかった。代理出産とかテーマはいいんだけど。2015/10/10