出版社内容情報
曇りがちな心を晴れやかにする、珠玉の青春ミステリー!
森島巧は公立小学校で臨時教師として働き始めた23歳だ。音楽家の親の影響で音大を卒業するも、流されるように教員の道に進んでしまう。腰掛け気分で働いていた森島だが、学校で起こる様々な問題に巻き込まれ……。
内容説明
森島巧は公立小学校で音楽の臨時講師として働く23歳だ。音楽家の親の影響で音大を卒業するも、流されるように教員の道に進んでしまう。腰掛け気分で働いていた森島だが、学校で起こる予想外のトラブルに巻き込まれていく。モンスターペアレント、いじめ、無気力教師、学級崩壊…さまざまな問題にぶつかり、手探りで解決していく中で、彼が見つけた真実とは?曇りがちな私たちの心を晴れやかにする珠玉の青春ミステリー。
著者等紹介
伊岡瞬[イオカシュン]
1960年東京都武蔵野市生まれ。日本大学法学部卒。2005年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞し作家デビュー。『教室に雨は降らない』(単行本時タイトル『明日の雨は。』)は2011年度の日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門の最終候補作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
341
伊岡瞬さんの第4作は日本推理作家協会長編及び連作短編集部門の候補作に選ばれたのが成程と強く肯ける過去4作中では私が一番大好きな文句なしに素晴らしい超お奨めの一冊ですよ。これは古き良き時代の青春学園ドラマを彷彿とさせる小学6年生の児童を教えるアルバイトの熱血音楽教師の物語で全6話の一編毎に巧みな工夫が凝らされミステリの意外性にも富んでいますね。もちろん普通の殺人ミステリではなく家庭と学校で起きる困難で厄介な問題の真因を探ろうと悪戦苦闘しながら強い正義感の持ち主の23歳の臨時教師・森島巧が立ち向かうのですね。2022/02/08
おしゃべりメガネ
282
『代償』読了後にサラっと読み始めたつもりが、意外にもぐいぐいと惹きつけられました。アルバイトの若手男性音楽教師「森島」さんの悪戦苦闘ぶりをシリアスに、時にコミカルに綴る物語です。内容はやはり現代も問題提起されているモンスターペアレントやいじめ、進学問題、教師のメンタルなどなかなかリアルなネタで書かれています。こういう作品を読むと改めて‘教育’の現場ってホントに大変なんだなぁと思い知らされます。しかし、「森島」先生の程よい?一生懸命な姿勢が読んでる側に変なストレスを与えないので、雰囲気は悪くない作品でした。2016/08/05
machi☺︎︎゛
166
公立の小学校で臨時の音楽教師として働く森島巧。消去法で選んだ職業だったが働いてみて初めて本当の大変さが分かる。モンペや学級崩壊、いじめに人間関係。次から次へと起こる問題を巧らしく生徒に寄り添いながら解決していく。学校の先生の現実を見た気がして改めてすごい仕事だな。と思った。そして今時の子供は子供だと思って舐めてかかると痛い目に遭う事を忘れないでおこう。2021/05/19
イアン
137
★★★★★★☆☆☆☆『明日の雨は。』の改題作となる伊岡瞬の連作短編集。児童宅で発生した連続不審火。教師によるモンスターペアレントへの報復かと思われたが、非常勤の音楽講師・森島は全く別のある可能性に気付き――(「ミスファイア」)。自然公園から失踪した希少なカメの行方や突然歌えなくなった少年の秘密など、序盤は日常の学校生活で発生する謎やトラブルを名探偵の如く解き明かしていくが、著者はむしろ本作を若き教師の成長譚として着地させている。激動の1年を経て芽生えた森島の心境の変化とは。クズの出てこない稀有な伊岡作品。2025/02/16
のり
129
音大卒の「森島巧」は、臨時講師として小学校で音楽を教える事に…想像以上の激務。モンスターペアレント、いじめ、学級崩壊と次々に問題が…若さゆえの理想なのか?性格か?周りが見えなくなる事もあるが、曲がった事を嫌う。期間限定の講師の為に更新するか、夢を追うか迫られる。天職を求めて…森島巧、頑張れ。(^o^)2018/06/13
-
- 和書
- さよならの儀式