出版社内容情報
圧倒的リーダビリティで描かれる衝撃のモダン・ホラー!
山間部の村で車が事故を起こし乗っていた人間が消え失せた。彼らは半日後に無事発見されたが、失踪時の記憶だけを揃って失っていた。32年後、異変が起こり超人的な能力を発揮し始める。そこには恐るべき秘密が……。
内容説明
山間部の村で5人の人間が消えた。彼らは半日後に無事発見されたが、失踪時の記憶が揃って失われていた。それから32年後、当事者の一人の慎吾は死んだはずの妻の声が聞こえるようになり、幼馴染みの康夫と剛にも特殊な能力が発現する。人智を超えた知恵と技術、思念で人を操る力。これを与えるのは神か悪魔か。空白の過去に隠された戦慄の秘密が明かされてゆく…。圧倒的リーダビリティの第18回日本ホラー小説大賞最終候補作。
著者等紹介
黒井卓司[クロイタクジ]
1960年高知県生まれ。四国学院大学卒。バイク便ライダー、書店営業員、トラック運転手などを経て、現在タクシー運転手。2003年に第83回オール讀物新人賞、第71回小説現代新人賞を受賞。2011年第18回日本ホラー小説大賞最終候補作を改稿・改題した『さよならが君を二度殺す』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あも
79
四国の山村。五人が失踪し半日後に発見されたが、彼らはその間の記憶がなかった。 そして32年後、彼らの頭の中で声が聞こえる。なんというか、デビュー作にしては筆がこなれているというか、読者を引っ張るエネルギーとスピード感の勘所を弁えているというか、まぁとにかくしっかり面白い。角川ホラー文庫でのデビューだが、普通に文芸レーベルでちゃんと売り出しさえすればもっと成長が期待できた作家だと思うのだが。5年ぶりに出た第2作も悪くはなかったが切れ味はやや鈍っていた。今では本業タクシードライバーになってしもてるやないか…。2012/05/10
アッシュ姉
63
ホラーじゃなくて苦手なSFだった。どうも日本が舞台だと荒唐無稽に思えて入り込めないらしい。想像力が乏しいのである。ぐぬぬぬ、ざんねん。2020/09/14
キャプテン
59
★★★☆☆_「暗く黒い夜の底からフェア」第九弾。ドバッと雨が降ってる日って、外の世界と遮断されてるようで本を読むのが心地良いから好き。まあレビューと関係ないんだけど。集団記憶喪失を経験したとある山あいの村人たちの、失われた記憶に秘められた秘密とは。読み終えて素直に思ったのは、何故に角川ホラー文庫からだしたのか、ということ。何言ってもネタバレになるのでやめておくが、あんな感じのこんな感じなので、角川ホラーから出しちゃうと安く見えちゃう。ちなみに本を読み慣れてる人なら、多分中盤あたりでオチが読めると思うのだ。2017/09/29
coco夏ko10角
30
とある村で5人が半日行方不明になる、そして32年後…。オカルト?SF?32年前のことや轢き逃げ事件の真相のミステリ?いや能力もの?からの途中から…。確かにリーダビリティは高く、あっという間に読み進め、なんだかんだ面白かった。しかしレーベルもタイトルも表紙も何か違う…こういう作品が好きな人にちゃんと届いてない気がする。うまく仕掛ければ話題作になりそう。2018/09/01
A
22
突然消えた子供達、すぐに戻って来たもののその時の記憶はない。それから30年経って、少しずつ変化が。面白かったです。2019/04/25
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