出版社内容情報
80代から90代の大台へと足を踏み入れた作家がつづる、老いの日々。少しずつ縮む散歩の距離、少量の水にむせる苦しさ、朝ぼんやりと過ごす時間の感覚など、自身に起きる変化を見つめる。一方、年長者が背筋を伸ばしてスピーチを聞く姿に爽快感を覚え、電車の乗客の「スマホ率」など新たな発見も。「ファックス止り」の自分をなぐさめ、暗証番号を忘れて途方に暮れて……。老いと向き合い見えたこと、考えたこと。
内容説明
80代から90代の大台へと足を踏み入れた作家がつづる日常。少しずつ縮む散歩の距離、少量の水にむせる苦しさ、朝ぼんやりと過ごす時間の感覚など、自身に起きる変化を見つめる。移りゆく社会を横目に「ファックス止り」の自分をなぐさめ、暗証番号を忘れて途方に暮れ…。一方、年長者が背筋を伸ばしてスピーチを聞く姿に爽快感を覚え、電車の乗客の「スマホ率」など新発見も。老いと向き合い見えたこと、考えたこと。
目次
1 まだ青二才という爽快感(片方だけの眼で読む、書く;単眼用の眼鏡と単行本 ほか)
2 喉につかえることはありませんか(老化監視人からの警告;ヤッタゼ、電車で単独外出 ほか)
3 危ない近道の誘惑(起立ゴッコを監視する眼;浴室からの救援信号 ほか)
4 日記帳は隙間だらけでよし(自転車衝突の無言劇;散歩をせかす直立の影 ほか)
5 八十代の朝と九十代の朝(正月の淋しげな日の丸;歩き読書を戒める間もなく ほか)
著者等紹介
黒井千次[クロイセンジ]
1932年(昭和7年)東京生まれ。55年東京大学経済学部卒業後、富士重工業に入社。70年より文筆生活に入る。69年『時間』で芸術選奨新人賞、84年『群棲』で第20回谷崎潤一郎賞、94年『カーテンコール』で第46回読売文学賞(小説部門)、2001年『羽根と翼』で第42回毎日芸術賞、06年『一日 夢の柵』で第59回野間文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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