出版社内容情報
大停電はアメリカ合衆国へ波及、全世界が崩壊の危機に――!!
ユーロポールの捜査に協力していたマンツァーノだが、災害の首謀者として疑われ、身柄を拘束されてしまう。一方、大停電は米国へも波及。このまま世界は崩壊してしまうのか??。緊迫のクライマックス!
内容説明
ユーロポールの捜査に協力するマンツァーノだったが、災害の首謀者として疑われ、身柄を拘束されてしまう。隙を見て逃走したマンツァーノは、スクープの匂いをかぎつけたCNNのカメラマン、ローレン・シャノンと合流。犯行グループからもつけ狙われる中、混乱を極める欧州を駆け巡り、事件の真相に迫る。一方、大停電はついに米国へも波及、世界に崩壊の時が近づこうとしていた。超弩級のスリラー、緊迫のクライマックス。
著者等紹介
エルスベルグ,マルク[エルスベルグ,マルク][Elsberg,Marc]
1967年、ウィーンに生まれる。オーストリアの日刊紙デア・シュタンダードのコラムニストとして活躍し、現在はウィーンの広告会社で戦略コンサルタントおよびクリエイティブ・ディレクターを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
84
この話は、福島の原発事故に触発されて書かれたという。突然停止させられて水蒸気爆発を起こす場面は、なんとも衝撃的だ。また、私たちの生活があまりにも電気に依存していることに、改めて驚かされる。この作品では、停電数日で、ヨーロッパは無法地帯になっている。こんなことにならないようにと、願わずにはいられない。2020/01/10
RIN
35
上巻が「今そこにある危機」にリアリティを持たせるための詳細な現状解説だとすれば下巻は普通にWHWを追い詰めるエンタテイメントなサスペンスであっという間に読了。微に入り細に入りの上巻を読み飛ばさず読んだおかげで下巻はより面白く読めた。電力供給がストップした途端に全てが止まってしまうのが現代社会の恐ろしさ。そして周囲の地域や国々からの支援救援が期待できなくなった時に簡単に崩壊する社会システムと文明人としてのモラル。被災された方々にはお勧めしないがスマートメーター導入が決まっている日本人は一読して損はない。2014/03/30
crazy cool joe
34
電気が止まるだけで北斗の拳みたいな世界になってしまう。こういう危機って人間の生に対する本性が表れるんだなあとしみじみ思った。そしてフクシマというキーワードがチェルノブイリと並んで原発を象徴するキーワードになっているという現実。もう教科書にも載ってるのかな。面白かった!2016/04/21
Richard Thornburg
20
感想:★★★★★ 警察に協力しているのに、警察を敵に回してしまう主人公。 停電によりライフラインは完全にストップし、暴動や略奪などで無法状態になっていく・・・ 上下水道ストップで衛生状態は極度に悪くなっていくところはすごくリアルです。 主人公のリバース作業はあまりにもとんとん拍子って感じはしますが、まぁ専門書ではないのでOKです。 どちらかといえば正常動作なのに異常動作してる表示をさせる犯行グループの手法に共感!!! 私も嫌がらせで時々使う手です(笑) とにかく最高に面白かったです!2013/02/20
ブラックジャケット
19
この本の特徴は映画でいうクロス・カッティングの多用だ。同時進行でイタリア、ドイツ、ベルギーとめまぐるしく舞台を変え、人物の視点を変えながら、スピーディに前代未聞の同時多発パニックを描いていく。ただし映像がないので、名前だけでは男女の区別がつかないのに閉口した。ページを戻り、確認。地名もしかり。しかしスマートメーターを標的にした電源喪失のテロは衝撃。現代文明がもろくも崩れ始める様は黙示録的。映画的手法もけっこうだが、やはりシナリオっぽくて、小説としてのコクはない。読者によっては飛ばし読みされるかも。 2021/01/31