出版社内容情報
「鐘」が結ぶ意外な事件の線とは――
浅見家の菩提寺、聖林寺の不気味な鐘の音が夜中に鳴り響いた。翌日、その鐘から血が滴っていたと判明し、隅田川で鐘の紋様痕を付けた男の他殺体が発見される。不可解な謎に秘められた人間の愛憎に浅見光彦が挑む!
内容説明
浅見家の菩提寺、聖林寺の鐘の音が夜中に鳴り渡った。浅見光彦と雪江が不気味に思っていると、翌日その鐘から血が滴っていたと住職から知らされる。さらに半月後、顔に鐘の紋様痕をつけた男の変死体が隅田川に浮かんだ。浅見は、琴電の切符を唯一の手掛かりに四国高松へと飛ぶ。被害者の美しい妹と共に事件を追う浅見は、「カネ」にまつわる過去の死と人間の愛憎を浮かび上がらせ…。浅見の名推理を堪能できる傑作長編。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
東京都出身、現在は軽井沢に在住。1980年、『死者の木霊』を自費出版してデビュー。07年、全著作累計部数が1億部を突破。08年3月、第11回日本ミステリー文学大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Taka
53
浅見光彦シリーズ。正に鐘、カネ、金…今回もきれいにスッキリ解決&いつもの美女とのロマンス未遂(笑)楽しませてもらいました!2018/06/05
ドナルド@灯れ松明の火
15
自殺者が残した遺書めいた便箋にあった「カネ」という単語から浅見の探索により「梵鐘」へとつながり、過去の自殺事件とも紐づいていく。高松・尾道・富山を巡るサスペンス。今作では富山県高岡市が全国の梵鐘の80%以上を作っていることが新しい知識となった。2014/07/02
まり
7
図書館本。解説でもあったけど鐘と一文字だけのタイトルは結構、いい感じ。今回、めちゃ長かったけど飽きることもなく面白かった。移動も結構、多かったのが旅行をしている気分になれて良かったし光彦の推理中の頭の中も大いに語られていて楽しかった。2023/07/06
ラッキー
4
二十数年ぶりに再読したが、全く色褪せなく面白かった。色々な土地の情景描写が楽しかった。2021/05/28
fukky
4
浅見光彦シリーズ,2作品目。それにしても話が出来すぎている感がしてならない。でもいろんな観光名所が出てきて,これは確かにテレビの二時間スペクタクルドラマにふさわしいなあと思った次第。2016/03/30