出版社内容情報
リエを殺したのは一体誰──新世代ホラーの旗手が放つ、予測不能の衝撃作!
恋人のリエを殺害した「僕」。警官に連行された先で待っていたのは5人の男女。だが警官を含めた全員が「私がリエを殺しました」と驚愕の告白を始め!?交錯する記憶、入り乱れる虚実。新世代の旗手が放つ衝撃ホラー!
内容説明
僕は恋人のリエを殺した。いや、殺したはずだった―。だが僕が警官に連行された先は、封鎖された会議室らしき場所。しかもそこには5人の男女が集められ、警官を含めた全員が驚愕の告白を始めていく。「私がリエを殺しました」と―!謎の主催者の指令のもと幕をあけた、真犯人特定のためのミーティング。交錯する記憶、入り乱れる虚実、明らかになっていく本当のリエ。リエを殺したのは誰なのか!?予測不能の新感覚ホラー、開演。
著者等紹介
二宮敦人[ニノミヤアツト]
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒。WEB上で発表したホラー小説が話題となり、圧倒的アクセス数の人気を博す。2009年『!』でデビュー。驚愕のストーリー展開とオリジナルな発想で、新世代ホラー小説の旗手として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キャプテン
63
★★★★☆_「暗く黒い夜の底からフェア」第八弾。角川ホラーに身を染めるほど、本棚がどんどん黒くなるの。『僕が殺しました』と自白する七人の男女──、彼らの自白の大きな問題は、全員の殺した人物が同じこと。殺意と矛盾と人間の闇をぶつけ合う、恐怖の会合により浮き彫りになる本当の闇とは。イヤーな感じになるホラーだから、この作品はイヤホラなのだろう。殺人の方法や、是非を問うのでなく、「殺意の生まれる瞬間」が緻密に書き込まれている印象。満員のエレベーターの中で、ふっと匂ったのなら、それは、きっと「キャプがこきました」。2017/09/23
PSV
31
山田悠介系。稚拙な文章で途中まで引っ張るだけ引っ張っておいて、「さあこっからどう決着つけんだろう」とワクワクしたかと思いきや、これだよ(嘆息)この投げっぱなし感、やる気のなさ、…嫌いじゃないぜ(笑)読みやすいし、読んでる間は楽しかったし、読んだ後の脱力感はまあ仕方ないとして、それでも普通に良かったと思える。ただ、ホラーではないよね、これ。どちらかといえば、うーん…ボンクラSF? ★★★☆☆ 二宮敦人 → 山田悠介 → 恩田陸 のボンクラ三段階進化。2012/05/31
そのぼん
27
webで作品を発表していた作家だけあって、ストーリー展開はかなり早かったです。重い内容の割に軽さも感じましたが、殺された女性が色んな人の目線で描かれているところは面白かったです。2012/07/07
た〜
25
普通は「自分は殺していない」と主張するはずがこの作品は真逆。ミステリーかと思いきやなかなかのホラーでした
みどり
15
久しぶりに「まったく救いのないラスト」を堪能しました。 今まで読んできたこの方の作品は温かなヒューマンドラマ(たとえ最後には悲しい結末でも)というものが多かったので、こういうのも描けるんだ、と。 またしても、ファンになりました。 こういうラストも、私は決して嫌いではないです。 2020/10/06