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角川文庫
爆発道祖神

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041000748
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

写真と文、虚構と現実の正面衝突!濃密斬新なフォトストーリー!

独特の言語宣センスで日本文学史上唯一無二の光を放ち続ける異才・町田康。著者撮影の写真と、それに触発された文章の組み合わせによる、かつて見たこともない自由で新しい表現。町田節全開、パワフルで濃密な作品集

内容説明

世間を往来すると、見るもの見るもの、みなしゃらくさい。作家の目にとまった風景を、カメラと言葉で切り取れば、そこに広がるのはさまざまな色音匂いが渾然一体となった別世界。虚実入りみだれ、乱反射をまきおこす町田節の連打がビッグバン。未だかつて足を踏み入れたことのない境地へあなたを誘う。異才・町田康の全く新しい表現形式、全72話のショートショート・フォトストーリー。

目次

焼き鮭と石の憎い奴の前で俺、ひっひっひっ
ぷりぷりの尻としゃらくさいものども
怒りが岡持と花に吸着して身代が築けぬわ
今生がビッグバンしそうになってっから
俺、路傍で実のねぇ字に泣く。ふぁふぁ
空に世間、俺なんか居場所ねぇぜ、てって嘆ずるか
舶来高級品まみれのぴかぴか男。んなもなあ。
俺、いい気な酔っぱらい、いろいろ言ってっけど。
ねぐらと水、それを探して身体がぎゅんぎゅん
水を吹いたり草を吹いたりして顔面を物質に〔ほか〕

著者等紹介

町田康[マチダコウ]
1962年、大阪府生まれ。高校時代より音楽活動を始め、INUを結成。81年、アルバム『メシ喰うな!』でデビュー。96年に発表した処女小説『くっすん大黒』でドゥマゴ文学賞、野間文芸新人賞を受賞。2000年『きれぎれ』で芥川賞、01年『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、02年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、05年『告白』で谷崎潤一郎賞、08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たーぼー

49
初町田はボリューミーなエッセイから。いや~、挑発的で驚愕無比の語彙センスとリズム感に打ちのめされました。まさに中二の黙示録。いや大人の感性と哀愁が無ければ、こういうの書けない。自らの挫折の記録と呪詛のメロディーでありながら普段、無意識に通り過ぎてゆくものをハッと気付かせユウベンにダイベンしてくれる。中には自分にも実際似たようなシチュエーションの経験があって思い出しただけでも胸クソが悪い(笑)次に読む予定の「実録・外道の条件」はさらに素敵なクズな人々が出演するようで期待大。2015/06/07

さっとる◎

40
いつも努力している。不断の努力のもと、今の暮らしを営んでいる。青い空を眺めながら情熱を大事にし、夢を抱えて。ちゃんと生きてます忙しいですって。でもいつも頭ん中はくっちゃくちゃだ。商売と愛情について考えばりばりすなわち勢い盛んなことについて考えソールつまりソウルにシャイニーな気分を味わわされ往来で個性を大事にしたいと思いながら明るいはずの道を歩いて。そんなふうにちゃんと生きているのに。青い空に白い雲。世界に転がるすべての景色から拒まれて、前に進めない。路地の行き詰まり、道祖神爆発す。2018/06/12

ちぇけら

23
コー・マッチーダのショートショート・フォトストーリーなのだけれども、タイトルを見るだけで、これ、笑いが止まらなくなるのである。タイトル、謂わばストーリーの御尊顔を取り上げ、本書の感想、イムプレッションを述べるのだけれども、他人様を外見、つまり容姿で性格まで推し量る人物だと誤解しないでちょんまげ。好きなタイトルを以下に列挙す。「情熱的な赤いシャーツの僕、魂のボイル」「夢が毀れて、お湯がこぼれてそこらびしょびしょですわ。」「後半、小室哲哉なんかも参考にしたのが駄目やった」ハハッと笑って仰ぎ見る青い空。ざぶん。2019/10/23

しき

22
無頼漢な作者が、日常で感じるやるせない思いを、放らず、ガツンと言葉にしていく、痛快だ。「マンネリ打破」では、シャーツとズボンを逆にしたり、もしもしの代わりにヘロウと言ったり、実に下らない。それなのに、とてつもない啓示を受けた気になる。「ブレるな」と言う啓示だ。ビシィィッと芯のある人間は、酒につぶれても窯を被って踊ってもカッコイイのだ。今日から俺も、読書メータァで自身の思想を明らかにし「すごいですねぇ、撃ったとき火ぃ吹きますねぇ」「数珠繋ぎになって極寒の網走だよ」などとつぶやこう。255字一杯。字余り。2019/01/16

更夜

17
町田康さんの撮った写真エッセイではありますが、解説のほしよりこさんが「神社でひくおみくじの文章」と表現されていたのに感心。全くそうです。どこへ行った、何を食べたというより爆裂したイメージの中で言葉を紡いでいる文章の流れ、みたいな感じ。しかし、「待ち人来たらず」のように素っ気ないけれど核心を突いた言葉のナイフですね。時々、暴走、時にフィクション、時にしんみり。いいなぁ。2015/11/21

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