出版社内容情報
綾辻 行人[アヤツジ ユキト]
著・文・その他
内容説明
奇妙な「二人だけの孤独と自由」を過ごす中で、恒一と鳴、二人の距離は徐々に縮まっていく。第二図書室の司書・千曳の協力を得つつ、“現象”の謎を探りはじめるが、核心に迫ることができないままに残酷な“死”の連鎖はつづく…。夏休みに入ったある日、発見させる一本の古いカセットテープ。そこに記録されていた恐ろしき事実とは!?―ゼロ年代の掉尾を飾った長編本格ホラー、驚愕と感動の完結巻。
著者等紹介
綾辻行人[アヤツジユキト]
1960年京都府生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年に『十角館の殺人』で作家デビュー。これを引き金に巻き起こった「新本格ムーブメント」は、推理小説界の一大潮流となった。92年には『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。「館」シリーズを代表とする本格ミステリを書き続ける一方で、ホラー小説にも意欲的に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
384
既視感あると思っていたらやはり『ファイナルデスティネーション』を観たのね綾辻さん。読み終えての総評として、まぁ面白いけども細かい粗や突っ込みどろが多く、完成度としては往年の館シリーズの名作には及んでおらず、メディアミックスの恩恵で実力以上に評価を得ている感もあるね的な位置の作品。この手の内容で、三組の生徒の描写を本格ミステリでモブ的に次々死んでゆく被害者たちと同列にしてしまっているのは、ミステリ作家ならではの失敗だと思う。鳴のオッドアイの特殊能力も、ない方が矛盾もでないのに、書きたかったんだろうな…。2024/07/03
kishikan
383
上巻に続き下巻も一気読み。面白かった!次の展開はと、はやる気持ちを抑えきれず、次のページへと誘ってくれる。スリリングなラスト、そして思わぬ結末。学園ミステリそして都市伝説的エンタテイメントとしては、最高なんだけど、何か不満が残るんだなぁ。例えば、呪いとか特殊能力という非科学的な問題はさておき、「死者」の正体は本当にラストまで引っ張れるような謎だったの?ちょっと技巧に走り過ぎて、イエローカード気味の仕掛けも・・。とはいえ、主人公の恒一、謎の少女鳴、他のキャラクターも良く、連続アニメの原作にはうってつけ。2013/09/11
takaC
378
もう一人がその人だというのには早いうちに気づいたけど、その人があの人だというのは思いもよらなかった。超常現象が礎なので読後感はちょっとモヤモヤ。2012/03/29
マーム
356
徐々に明らかになっていく〈災厄〉の内容。読んでいる中で感じた違和感はやはり気のせいではなかったと一人したり顔。とはいえ、〈死者〉が誰なのか分かったワケではないのですが・・・。〈死者〉と対峙するシーンは緊張感がありました。もし間違っていたら取返しのつかないことになると。これは綾辻氏自身のミステリに対するパスティーシュなのかもしれない、というのは勝手な思い込みでしょうか。さて、これで心おきなくマンガもアニメも見ることができます。(笑)でも、これを映像化するとなると、ひと工夫必要になるのでしょうね。2011/12/17
Masako Karasawa
269
面白かった<(*´Д`*)>゙綾辻さん始めて読んだけど、好き( *´艸`)ファンになりました(。-艸-。)