角川新書<br> 潜伏キリシタン―知られざる信仰世界

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潜伏キリシタン―知られざる信仰世界

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  • サイズ 新書判/ページ数 304p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784040825748
  • NDC分類 198.221
  • Cコード C0221

出版社内容情報

潜伏キリシタンは、250年の禁教を耐え抜き、信仰を守り抜いたと考えられている。
2018年には関連遺跡が世界文化遺産にも登録された。
しかし、キリスト教の受容を研究し、長くフィールドワークを行う著者はこうしたステレオタイプな見方に疑問を投げかける。
彼らは本当にキリスト教を唯一の宗教としていたのだろうか。
長年にわたるフィールドワークで、その受容の歴史と驚きの信仰世界が明かされる。


【目次】

はじめに
命がけで信仰を守り通した?
民衆の立場からキリシタン史を見直す

第一章 夢とロマンのキリシタン史
日本キリスト教の七不思議
日本キリスト教史の時代区分
夢とロマンの町長崎
第一次南蛮(キリシタン)趣味ブーム
判官贔屓とキリシタン貴種流離譚伝説
第二次南蛮趣味ブームの発生
夢とロマンのキリシタン史の本当の姿

第二章 キリシタンに改宗するとは
改宗とはどんな現象なのか
一神教か多神教か
サントスの役割
ザビエルはデウスをいかに伝えたか
キリシタン大名による集団改宗
改宗の目的とは
岬の教会
受洗者であっても
教義書を理解できていたのか

第三章 改宗後のキリシタン信仰の姿
改宗したキリシタンはキリスト教徒なのか
武運長久を求めた武士
自然科学に魅せられた知識人
現世利益と民衆
キリシタン信仰の呪術性

第四章 潜伏時代のキリシタン信仰
キリシタンはなぜ弾圧されたのか
先祖伝来のキリシタン信仰
謎にみちた教義書
魂入れ──初期潜伏時代
浦上の利有佛とみのり佛──中期潜伏時代
天草の呪術的信仰──中期潜伏時代
ゼズスからマリヤ信仰へ──後期潜伏時代

第五章 創作された二つの奇跡─バスチャン伝承と信徒発見の新解釈─
日本における新たな布教
謎の日本人伝道士バスチャン
キリシタン復活の謎解き
信徒発見は創作ドラマか

第六章 再生した復活キリシタン
潜伏キリシタンが存続していた地域
信徒発見後の再教育
浦上の自葬事件と四番崩れ
高木仙右衛門の信仰宣言
感恩と報恩

第七章 潜伏キリシタンからカクレキリシタンへ
潜伏キリシタンとカクレキリシタン
なぜ今もカクレキリシタンはいるのか
出臼(デウス)、肥料(フィイリョ)とはだれ?
何を拝んでいるのか
なぜ教会に戻らないのか

第八章 カクレキリシタンの神とは
カクレキリシタンが守り通したものとは
カクレキリシタンと先祖崇拝
「お魂入れ」と「お魂抜き」
生月島の生きたカクレの神々
外海・五島地方のカクレの神様

第九章 復活キリシタン教会とその信仰
旧信者と新信者
第三のキリスト教
旧信者の心の呪縛──罪意識

第十章 日本ではなぜキリスト教徒は増えないのか
キリスト教は「バタ臭い」?
キリシタン時代と現代の信徒数
今にのこる舶来物へのあこがれ
新宗教人気に学ぶ
韓国のキリスト教
一神教と多神教の対立を越えて
世界遺産登録は是か非か

内容説明

潜伏キリシタンは禁教に耐え、約230年、信仰を守り抜いたと考えられている。2018年には関連遺跡が世界文化遺産にも登録された。しかし、日本におけるキリスト教の受容を研究し、長くフィールドワークを行う著者はこうしたステレオタイプな見方に疑問を投げかける。彼らはキリスト教を唯一の宗教としていたのだろうか。その受容の歴史と驚きの信仰世界が明かされる。

目次

第一章 夢とロマンのキリシタン史
第二章 キリシタンに改宗するとは
第三章 改宗後のキリシタン信仰の姿
第四章 潜伏時代のキリシタン信仰
第五章 創作された二つの奇跡―バスチャン伝承と信徒発見の新解釈
第六章 再生した復活キリシタン
第七章 潜伏キリシタンからカクレキリシタンへ
第八章 カクレキリシタンの神とは
第九章 復活キリシタン教会とその信仰
第十章 日本ではなぜキリスト教徒は増えないのか

著者等紹介

宮崎賢太郎[ミヤザキケンタロウ]
1950年、長崎市生まれ。東京大学文学部宗教学宗教史学科卒業。同大学大学院人文科学研究科宗教学宗教史学修士課程中途退学。イタリア留学を経て、80年より純心女子短期大学へ。94年より長崎純心大学教授。2016年3月定年退職。現代までも生きる潜伏キリシタンの末裔たちの信仰世界を明らかにすべくフィールドワークを続け、日本人のキリスト教受容の歴史を研究している。また全日本剣道連盟居合道範士八段を持ち、1991年から毎年イタリアで武道セミナーを行うなど、国内外で普及に努めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

28
250年の禁教を耐え抜き、信仰を守り抜いたと考えられている潜伏キリシタン。ゼ十ス様、丸や様とはだれか? 通説を覆す信仰世界を明らかにする1冊。彼らは本当に三位一体や原罪を理解し、キリスト教徒として生きていたのか? 宣教師不在の時代にラテン語の祈りは音としての呪文となり、イエスは霊験あらたかな御前様、マリアは丸や様として土着の神々に変容して、日本的な他界観と融合し、仏教の寺請制度に形式的に従いながら、家の中で独自の儀礼を続け巧みに共生した状況を明らかにしていて、宗教とは何か信仰とは何か考えさせる1冊でした。2026/04/29

さとうしん

21
戦国時代以来の日本のキリシタンは別に隠れていたというわけではないし、その信仰は完全に土着化したもので、本来のキリスト教とは別物であるという趣旨自体はまあそうだろうなと思う一方で、著者のキリスト教の判定基準が厳しすぎるのではないかと思う。著者の基準を適用すれば、同時代のヨーロッパの、特に庶民にどの程度キリスト教徒と言える人がいたのかということになるし、シャーマニズムを強く取り入れているという現代韓国のそれをキリスト教と認めていることからすると、二重基準ということにもなりかねないのではないか。2026/04/25

イトノコ

20
衝動買い。潜伏キリシタン…いわゆる隠れキリシタンだが、従来の敬虔で信仰に殉じた人々と言うイメージは正しくないと言う。もともと一般民衆のキリシタンは大名の命令により改宗した人々で、宣教師から直接教えを乞う機会も、教えを正しく理解する知識もなかった。そのため「ご利益があるらしい外来の神」くらいの認識で八百万の神々のひとつとして信仰していたらしい。オラショの意味も失われ呪文化していた。それがいつしか「先祖代々の神で棄教すると祟りがある」となって殉教者を生んだ…つまり真に信仰されていたのは祖霊だということ。続く2026/06/03

藤井宏

10
目から鱗が落ちたような感じ。禁教になる前、キリシタンに改宗した人の多くが仏教や神道を全面的に否定し新たに一神教のキリスト教を受容し、敬虔なキリスト教徒になったわけではない。また禁教後宣教師のいない中、厳しい迫害のもと殉教するほどに深くキリシタンの信仰を守り通してきたというのも単なるイメージ。先祖が大切にしてきたものを守り、意味がわからなくても口伝を呪文のように唱えてきた。独特な文化・歴史で面白い。2026/05/03

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