角川新書<br> 松本連隊の最後

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角川新書
松本連隊の最後

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  • サイズ 新書判/ページ数 456p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784040824062
  • NDC分類 916
  • Cコード C0221

出版社内容情報

太平洋戦争末期、1944(昭和19)年2月に松本百五十連隊はトラック島に上陸した。
本書は、松本を出営し、トラック島まで辛くもたどりつき、そこで敗戦をむかえる翌45年8月までの戦記である。

太平洋における日本海軍の最大の根拠地トラック島防衛のため派遣されるも、連隊の主力はトラック島到着直前の二月十七日、
米機動部隊のトラック島攻撃に遭遇し、その乗船を撃沈されて多数の人員と装備の全部を失うこととなる。
その後、戦線が硫黄島などに進み、トラック島は補給の途絶したまま、とり残された。
身一つで救助されてトラック島に到着した連隊主力は、その後の一年半を、空襲にさらされながら、陣地構築と飢餓との戦いを生き抜くことになる。

生存者に徹底取材し、克明にして膨大なメモからまとめられた無名兵士たちの哀史。末端から見た戦争の実態!

「この作品は「戦争という巨大な人間の奔流を、特定の個人の小さな私見でなく、多くの生き残り兵を取材して、その生きざまに取組んでみよう」としたものです。
それがどれくらいかなえられたかはともかくとして、今にして思うとこの時の体験が次の作品『あゝ野麦峠』の手法を身につける為に、決定的だったということです」
(山本茂実)

■ 本気で検討されたイカダ作戦
■ 玉音放送より記憶に残った「てんぷら」
■金庫を捨てて乾パンを生かした上等兵
■漂流から奇跡的に生還した兵士
■浮遊物にまじっていた生首
■ 最大の軍事基地と言われたトラックには丸太砲(高射砲に偽装した丸太)が押し立てられていた

※本書は、1978年に小社より刊行された作品を復刊したものです。故藤原彰氏(1932-2003)の解説も再掲しました。底本には1979年の5刷を使用しました。

内容説明

太平洋戦争末期、1944(昭和19)年2月に松本百五十連隊は太平洋の日本海軍最大の根拠地、トラック島に上陸した。本書は松本を出営し、島まで辛くもたどりつき、そこで敗戦をむかえる翌45年8月までの戦記である。水死、病死、栄養失調死、そして餓死…。生き残りの兵士たちに徹底取材し、克明にして膨大なメモによってまとめられた無名兵士たちの哀史。『あゝ野麦峠』の著者が遺した戦記文学の傑作!

目次

固い軍靴の響きを残して
軍靴の遠ざかった橋の上を青白い流れ星二つ
アルプス連山よさようなら
霧氷の枯野に立つ親子
焦燥する広島の船舶司令部
すみやかに宇品に集結せよ
得意絶頂の大東亜国民会議
木曾路を下る軍用列車
めっきり船の少なくなった宇品港
下駄ばき兵もいた宇品港〔ほか〕

著者等紹介

山本茂実[ヤマモトシゲミ]
大正6年‐平成10年(1917‐1998)。長野県松本市に生まれる。農家の長男として農業に従事する傍ら、松本青年学校に通う。その後、現役兵として近衛歩兵第三連隊に入営、軍隊生活・闘病生活など合わせ8年間を送り、傷痍軍人として終戦を迎える。戦後上京して早稲田大学文学部哲学科に学ぶ。昭和23年(1948)『生き抜く悩み 哲学随想録』を出版し、同年末より同志と共に葦会を組織し、雑誌「葦」「小説 葦」、総合雑誌「潮」などを創刊、各編集長をつとめる(約15年間)。その後、作家として執筆生活に専念。昭和43年(1968)『あヽ野麦峠ある製糸工女哀史』を発表、250万部超のロングセラーとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kawa

32
郷土の松本連隊(歩兵百五十連隊)トラック島の悲劇(海軍丁事件/日本軍上層部の不祥事として有名)を追う。義父が戦争中の洋上漂流の経験を語っていたことを思い出す。もしかしたら、本書に描かれる一場面にいたかも知れないと思うと複雑な心境。ちょうど、映像で太平洋戦をアメリカ海兵隊の視点で描く「ザ・パシフィック」を見ている最中。悲惨な戦争で犠牲になるのは、前途ある若者が圧倒的多数。戦争の意思決定をした権力者は、後方の安全地帯で差配を振るっているという不条理。(コメントへ)2022/06/11

CTC

11
22年5月の角川新書新刊。初出は64年の信陽新聞(松本エリアの地方紙で78年に休刊しているもよう)連載で、同年近代史研究会なる版元から単行本刊、78年に角川文庫になっている。著者は『あゝ野麦峠』(68年)の山本茂美(私としては『喜作新道』71年の)。つまり郷土に根付いた題材をものにした作家だが、本人は松本連隊=150iではなく、近歩三だ(226の翌年入営で8年苦闘)。米軍資料他客觀資料と「帰還者みんなと話」そうと1年半掛けた当事者取材を「鎖のようにつない」だ労作。解説は藤原彰(文庫時より)。2022/12/09

モリータ

8
◆初出『信陽新聞』連載(1964年~?、原題「燃える軍旗」)、単行本1966年は現タイトルで近代史研究会刊、文庫版1978年角川文庫刊、新書版(本書)2022年角川新書刊。◆文庫版に付された藤原彰氏の解説を再収録(以下引用):「この『松本連隊の最後』は、長野県の郷土部隊である松本の第百五十連隊が、太平洋戦争末期の一九四四(昭和十九)年二月トラック島に上陸してから、そこで敗戦をむかえる翌四五年八月までの戦記である。(中略)刊行当時から、調査の綿密さと記録性の高さ、兵士の体験を中心とした感動的な内容とに(続2023/08/08

Masataka Sakai

2
いくつかの日に慰霊をして、慰霊したつもりになってはいけないと感じた。2022/08/11

teitowoaruku

0
太平洋戦争後期の1944年松本から連合艦隊の根拠地であるトラック諸島へ出征していった松本150連隊の記録。輸送船がボロ船で潜水艦に撃沈させられる、トラックに到着してもサイパンが陥落して見捨てられる、空襲してくる米軍に打つ手なくやられっぱなしなど、いいところは全くなく、悲惨そのものである。戦争とはこういうものなのだと教えてくれる。2024/02/16

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