出版社内容情報
若い頃に読んだ本が、その後の人生に大きな影響を与えることがある――。テレビや雑誌、メディアで活躍する「科学の伝道師」にして、京大人気No.1教授が、青春時代に大きな感銘を受けた意外な中古典の名著12作品を紹介。あらすじ、著者紹介、本文からのピックアップ、そして「鎌田の解読」として、著者がどうその本を読み、科学者としての視座を作ってきたかを語る!
[本書の内容]
第1冊 寺田寅彦『天災と国防』
第2冊 野口晴哉『風邪の効用』
第3冊 立花 隆『青春漂流』
第4冊 畑 正憲『ムツゴロウと天然記念物の動物たち』
第5冊 サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』
第6冊 ミヒャエル・エンデ『モモ』
第7冊 アラン『幸福論』
第8冊 伊丹十三『ヨーロッパ退屈日記』
第9冊 手塚治虫『火の鳥』
第10冊 トーマス・マン 『トーニオ・クレーガー』
第11冊 ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』
第12冊 勝 海舟『氷川清話』
内容説明
若い頃に読んだ本が、その後の人生に大きな影響を与えることがある―。テレビや雑誌、メディアで活躍する「科学の伝道師」にして、京大人気No.1教授が、青春時代に大きな感銘を受けた意外な中古典の名著12作品を紹介。あらすじ、著者紹介、本文からのピックアップ、そして「鎌田の解読」として、著者がその本をどう読み、科学者としての視座を作ってきたかを語る!
目次
寺田寅彦『天災と国防』―「天災は忘れた頃にやってくる」。現代社会の問題を予言する災害に関するアンソロジー
野口晴哉『風邪の効用』―「もともと頭よりも体のほうが賢い」。体が本来持つ力に着目し病気に対する考え方を一変
立花隆『青春漂流』―「知の巨人」が切りとる、青春の荒波に揉まれながらもたくましく、しなやかに生きる若者たちの熱い戦い
畑正憲『ムツゴロウと天然記念物の動物たち』―「実物を眺め、真理に接する」。動物学者による自然と人間の魂の美しい交流記録
サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』―「自分の知力のサイズを知る」。現実の自分を教えてくれる青春小説の金字塔
ミヒャエル・エンデ『モモ』―「時間をケチケチすることで、ほんとうはぜんぜんべつのなにかをケチケチしている」。哲学的示唆に富む児童文学
アラン『幸福論』―「心配のある時には理屈を考えたりしてはいけない」。フランス最大の思想家による魅力的な名言の宝庫
伊丹十三『ヨーロッパ退屈日記』―「スパゲッティの正しい食べ方」とは。海外との常識の違いを浮き彫りにするカッコイイ大人のためのエッセイ集
手塚治虫『火の鳥』―不世出の天才が、生きるとは、幸せとは、文明とは何かを問いかける、人間の葛藤のすべてを詰め込んだ壮大な一大叙事詩
トーマス・マン『トーニオ・クレーガー』―「あなたはね、違う道に迷いこんでしまったのよ」。生き方や人生の目的についても教えてくれる青春の書
ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』―「さもないと車輪の下に圧しつぶされてしまうよ」。若者の鬱屈した魂の叫びを鮮やかに描き出した名著
勝海舟『氷川清話』―「批評は人の自由、行蔵は我に存す」。洒脱でユーモアあふれる表現の中に、辛辣な世評と人物評が織り込まれた談話録
著者等紹介
鎌田浩毅[カマタヒロキ]
1955年、東京都生まれ。筑波大学附属駒場中学・高校を経て、79年東京大学理学部地学科卒業。通産省(現・経済産業省)地質調査所、米国内務省カスケード火山観測所を経て、97年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。理学博士(東京大学)。日本地質学会論文賞受賞。専門は火山学・地球科学・科学コミュニケーション。テレビや講演会で科学を明快に解説する「科学の伝道師」。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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