出版社内容情報
山田 正彦[ヤマダ マサヒコ]
著・文・その他
内容説明
私たちの暮らしや健康の礎である食の安心安全が脅かされている。日本の農業政策を見続けてきた著者が、種子法廃止の裏側にある政府、巨大企業の思惑を暴く。さらに、政権のやり方に黙っていられない、と立ち上がった地方のうねりも紹介する。
目次
第1章 「国民を二度と飢えさせない」―先人の思いが詰まった種子法はなぜ廃止されたのか
第2章 海外企業に明け渡された日本の農業
第3章 自分の畑で取れた種を使ってはいけない
第4章 市場を狙う遺伝子組み換え、そしてゲノム編集の米
第5章 世界を変えたモンサント裁判
第6章 世界で加速する有機栽培
第7章 逆走する日本の食
第8章 日本の食は地方から守る
著者等紹介
山田正彦[ヤマダマサヒコ]
1942年、長崎県生まれ。弁護士。早稲田大学法学部卒。司法試験に合格後、故郷で牧場を開く。オイルショックにより牧場経営を終え、弁護士に専念。その後、衆議院議員に立候補し、4度目で当選。2010年6月、農林水産大臣に就任。12年、民主党を離党し、反TPP・脱原発・消費税増税凍結を公約に日本未来の党を結党。現在は、弁護士の業務に加え、TPPや種子法廃止の問題点を明らかにすべく現地調査を行い、また各地で講演や勉強会を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lara
83
オーガニック食物の取組み面積、米国は203万haに対し、中国は228万ha。韓国の小中学校、いずれもオーガニック食材を使用、パン、パスタは出ない、「主食はお米ですから」、副食は数年後に全てオーガニック食材となり、可能な限り韓国産を使用。韓国の憲法で、教育の無償化が謳われ、学費、教科書、だけでなく学校給食も無償化。これらは、ほんの一部ですが、世界はオーガニック、遺伝子組み換え食材の不使用に動いている。日本のみが逆行しているというか、「後退」している。残留農薬の許容量も引き上げている。2020/09/12
こも 旧柏バカ一代
35
私も当初はBTコーン、GMOは農薬の使用頻度を下げれるから地球に優しいと信じていたがヨーロッパで反対運動が起こって、色々と調べてみると、最近多くなってるアレルギー体質の子供達、その原因がGMOじゃないかと言われ、エシカルなオーガニック食品が流行し、グリフォサートの件で反モンサント運動が活発化してると聞き、より一層GMO、グリフォサートは厳しくなるなと思っていたら、日本は規制を緩和した。日本人はモルモットにされてるのだろうか?そんな風に思ってしまう本だった。地方の動は知らんかったな。2020/04/30
まさ
33
何を守らなければならないのか。長年築いてきたものを時勢に合わないと捨ててよいはずがない。詳細に状況を示されてわかる事実。もちろん、それがすべてであるかどうかもわからないのだが。少なくとも「食べる」という基本的な生活は自分たちで自信を持って賄えるようでありたい。2020/09/22
かめりあうさぎ
29
初読み作家さん。「国民を二度と飢えさせない」ために1952年に制定された「種子法」が2018年に廃止されて以来、このトピックは追いかけているので、モンサント(グリホサート)や遺伝子組み換え食品についてはある程度知っていますが、今回はゲノム編集について理解を深めました。EUやロシアや中国でもオーガニックや非遺伝子組み換えに向かう中、日本はアメリカに言われるがままにそのトレンドに絶賛逆行中。ただ、地方から種子条例を制定して食を守るうねりも起きておりそこに希望が残されています。食料はミサイルと同じ。うーん深い。2019/11/25
Daisuke Oyamada
26
著者は元農林水産大臣。2019年刊行の本ですが、2018年に種子法が廃止されたことに対して強く危機感を提起しています。 種子法が果たしてきたとても重要な役割を、歴史を通してとても具体的に説明しています。種子法とは簡単に言ってしまえば、次の様な内容です。 農作物の原種(種子の親種)・原原種(原種の親種)などの生産を全ての都道府県に義務付け、品質の良い種子の生産や普及を図っていた。 その結果、各都道府・・・ https://190dai.com/2024/07/11/売り渡される食の安全-山田正彦/2024/07/14
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