出版社内容情報
十八歳の深沢信也は優秀な兄への劣等感をこじらせ、大学受験も失敗し鬱々としていた。
そんなある日、京都にある大好きな祖母のドーナツ屋の手伝いを頼まれる。
けれど京都で信也を待っていたのは思い出にある素朴なドーナツ屋ではなく、SNS映えするネオン輝く夜営業のドーナツショップ。
さらに店長は軽薄そうな超美形の大男のレンに変わっていた。
始めは意地を張っていた信也はレンに甘やかされ、ドーナツ屋の手伝いを通して少しずつ変わっていく――深夜のドーナツ屋が贈る、お腹と心が満たされる優しい物語。
内容説明
十八歳の深沢信也は優秀な兄への劣等感をこじらせ、大学受験も失敗し鬱々としていた。そんなある日、京都にある大好きな祖母のドーナツ屋の手伝いを頼まれる。けれど京都で信也を待っていたのは思い出にある素朴なドーナツ屋ではなく、SNS映えするネオン輝く夜営業のドーナツショップ。さらに店長は軽薄そうな超美形の大男のレンに変わっていた。始めは意地を張っていた信也はレンに甘やかされ、ドーナツ屋の手伝いを通して少しずつ変わっていく―深夜のドーナツ屋が贈る、お腹と心が満たされる優しい物語。
著者等紹介
古池ねじ[コイケネジ]
第21回女による女のためのR‐18文学賞“友近賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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machi☺︎︎゛
83
優秀な兄を持ち常に劣等感を感じていた信也に京都の大好きな祖母からお店を手伝って欲しいと頼まれる。祖母のお店は町の素朴なドーナツ屋さん。だったけど行ってみたらそこはネオン輝く深夜営業のドーナツ屋さんに店長も超美形のレンという男に変わっていた。そして呆然とする信也を残し祖母は沖縄に行ってしまった。仕方なくレンと2人でお店をやっていくうちにレンへの印象も変わっていきどん底だった自己肯定感も高くなっていく。舞台も京都で実際に行った事のある場所が出てきて読んでいて楽しかった。2025/03/30
なみ
15
優秀な兄に対して劣等感を持つ信也が、祖母のドーナツ屋を手伝うことになる。 しかしドーナツ屋は、新しい店長であるレンの手によって、営業時間や雰囲気が変わっていて──。 文章がすごく好きです。心にスッと入ってきてくれるような柔らかさがありました。 大学受験に失敗した信也が、レンやドーナツ屋を訪れた人たちとの交流を通して、少しずつ成長していく姿に心が温まりました。 そんな信也が最後に出した結論にグッときましたし、エピローグもすごく良かったです!2024/11/25
陽ちゃん
10
大学受験に失敗し、鬱々としていた信也は、京都伏見にいる祖母のカナコさんにドーナツ屋の手伝いを頼まれ、京都へ向かいますが…お店にいたのはカナコさんではなくデカくて調子のいいイケメンのレン。混乱しつつもお店を手伝ううちに調子を取り戻し勉強も捗るように。信也とレンのやり取りがほっこりします。心配して様子を見に来たデキる兄の優 也との関係もよくなってめでたしかな。そして、エピローグでやられました。しんちゃん可愛い!!2024/10/31
ごま麦茶
4
優秀な兄を持つ信也。まさかの大学受験失敗で鬱々としていたところ、祖母のドーナツ屋を手伝わないかという話が。しかし新店長のレンによって、お店の雰囲気は変わっていて…。お店に来る人たちがやさしくてあたたかい人ばかり。夜にほっと過ごせる場所があるって素敵なことです。私もカナドーナツでぼんやりしたい。ドーナツの食べたくなる、やさしくてほっとするお話でした。2025/03/06
あるぱか
4
私が大好きな作者である古池さんの久しぶりの新刊。ドーナツ自体があまり好きではないので、読むか迷いましたが、やっぱり読んでよかったです。ドーナツの描写、それに関連して書かれる人物描写どちらもうっとりしました。たくさんの関係がある今の時代だから、カナドーナツのようなサードプレイスは誰しもが必要なんだと思います。2024/11/11