出版社内容情報
「俺もずっと、会いたくて会いたくて仕方なかった――。」
引っ越しで離れ離れになった大好きな翔と、再会の約束をしていたかのん。
けれど彼からの手紙はいつしか途切れ、
級友からも「翔はもう忘れてる」と聞かされる。
会いたい人に出会える、奇跡の電車――
噂の三号線を思い出し、ホームへと駆け出すかのん。
そこで翔とは二度と会ってはいけない“秘密”を知ってしまう――。
「好き」と「さよなら」を届ける、号泣必至の連作短編。
内容説明
あなたに会いたい。今すぐ会ってそれで、それで―。出逢いと別れを紡ぐ奇跡の電車の、感動の短編小説。切なくなったり、愛しくなったり、色彩豊かな宝石の輝きを放つような物語。純涙度100%の青春小説。
著者等紹介
望月くらげ[モチズキクラゲ]
徳島県出身。第2回カクヨムWeb小説コンテスト受賞作を改稿した「この世界で、君と二度目の恋をする」でデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
会いたいと願った人に出逢えるという秘密の列車、阪急電車の三号線。その電車を通じて「好き」と「さよなら」を届ける連作短編集。クラスが変わって孤独だったみゆきの親友になってくれた大好きな海優の好きな人への複雑な想い。電車で助けてくれた吉田くんにお礼が言いたいこころと彼の親友・高橋くんの秘めた想い。わだかまりを抱えていたあいりと円香のもう一度始める関係。引っ越しで離れ離れになった大好きな翔とかのんの再会の約束。かけがえのない大切な人への葛藤や想いを三号線が繋いでゆく、切なくてとても優しい気持ちになる物語でした。2024/04/04
なみ
16
午後3時33分に3号線に来る電車に乗ると、会いたい人に会える。 そんな不思議な噂が、阪急沿線に流れていた。 好きな人や喧嘩した友達、引っ越した幼馴染。 ただの噂話だとわかっていながら、奇跡を願って、主人公たちは3号線へと向かいます。 連作短編ということもあり、色々なタイプの少年少女が出てくるのですが、みんなすごく良い子です。 二号線の吉田くんと四号線の大西くんが推しです! 幸せになってほしい! とても心が温まる作品でした。2024/05/02
Akari
7
阪急電車、三時三十三分に三号線にやってくる電車にのると会いたい人に会えるというのを共通にした短編。 1話目の友人の好きな人を好きになる話はこの手の話では定番なのだろうけど、自分は友人と好きな人に嫉妬して気持ちぐらぐらになるのに、失恋した友達に配慮しないところがモヤモヤと。全体的に登場人物たちが幼稚で思考も短絡的に感じるのだけど、この年代だとそんなものなのだろうか。2024/12/29
色素薄い系
4
奇跡の電車がそっと寄り添うストーリー。一番電車が活躍したのは4話目で、活躍しなかった(訳でもないけど乗らなかったという意味)のは2話目。1話目の「友達を好きな気持ちと恋愛感情での好きは並べる必要も比べる必要もない」4話目の「友達だからって言いたくない事もあるし言う必要の無い事もあるけど心配はさせて欲しいから相談はして?」という友人達のセリフが好きです。2024/03/24
jolly
2
じじいには遅過ぎた青春小説… 阪急電車、奇跡、と言えば有川浩氏の名作。どうしても比較してしまい… 2024/07/04