出版社内容情報
天下井華弥は髪結い師だ。依頼人の髪を結い、整え、服飾も合わせて仕立て上げるのを生業としている。天涯孤独でありながら、彼女は自分の腕を頼りに生きてきた。
しかし脅迫まがいの求婚を受け、仕事を取り上げられかける。万事休すの華弥に手を差し伸べたのは、亡き母が結んだ婚姻契約を持つ男、梅景斎だった。斎の仕える梅之宮家に入れば仕事も身柄も守れると。
華弥は現状打破と、母の意図を知るため、斎に嫁ぐ決意を固める。そして嫁いだ先の家で、現人神だという主人の美幸に、専属の髪結い師になるように言われて……!?
内容説明
天下井華弥は髪結い師だ。依頼人の髪を結い、整え、服飾も合わせて仕立て上げるのを生業としている。天涯孤独でありながら、彼女は自分の腕を頼りに生きてきた。しかし脅迫まがいの求婚を受け、仕事を取り上げられかける。万事休すの華弥に手を差し伸べたのは、亡き母が華弥との婚姻契約を結んだ男、梅景斎。斎の仕える梅之宮家に入れば仕事も身柄も守れると。華弥は現状打破と、母の意図を知るため、斎に嫁ぐ決意を固める。そして嫁いだ先の家で、現人神だという主人の美幸に、専属の髪結い師になるように言われて…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
58
嫁入りしたし、斎は旦那様だし、あとがきによれば「恋愛要素高めを意識して」書かれた物語のはずだけれど…そうかな?華弥は神族と呼ばれる特殊な華族階級の斎に嫁ぐことになった。髪結いの華弥は当主・美幸の専属髪結師として梅之宮家に梅景斎の妻として住み込むが斎との関係は使用人仲間という状態のまま。斎にも華弥にも謎が残りまくりでモヤっと読了。シリーズ物のオープニング編かな。2023/06/25
よっち
29
母を亡くして天涯孤独となりながら、母の友人を師として自分の腕を頼りに髪結い師として生きてきた天下井華弥。窮地を助けてくれた亡き母が結んだ婚姻契約を持つ梅景斎と契約結婚を始める物語。脅迫まがいの求婚を受けた華弥に手を差し伸べた斎。彼が仕える現人神の美幸専属の髪結い師となる提案に、現状打破と母の意図を知るため、斎に嫁ぐ決意を固める華弥。彼女の技術で美幸もより美しくなっていって、狙われる彼女を守る斎との不器用な距離感もなかなかいい感じで、自らが活きる居場所を見出した彼女のこれからをまた読んでみたいと思いました。2023/08/17
よっしー
20
タイトルひかれて手に取りました。シンデレラストーリー系かと思っていたら、悪役令嬢が出てくるヒロインの立ち位置(しかも正統派)といった感じでしょうか。悪役ははっきりとした悪、そして、華弥の周囲は善人ばかりという感じだったので、話の流れとしては単調ではありました。でも、話の設定が好みだったので、続編があれば読みたいと思います。斎と距離が縮まったその後とかも気になりますし…。2025/02/27
はなりん
16
天涯孤独の髪結師の華弥。見知らぬ華族の男に突然脅迫まがいの求婚される所から物語が始まる。助けてくれたのは亡き母が契約婚姻を頼んでいた斎。斎も侯爵家に連なる家で、何やら秘密があるようで。現人神が存在し、守る家で華弥は髪結で神気を整えて大きくする特殊能力があるため、他の神族からも狙われている。色々事件はあるけど、華弥と斎の契約婚姻から始まる恋の予感にワクワクする。まだまだ未満ですが。2023/08/05
粋
9
明治大正和風ファンタジーというところに惹かれて読んでみた。途中迄どうかなと思ったけど、ファンタジーが出てくると面白くて一気読み。しっかり華弥の技量が書かれている点や、葵木家のダメっぷりも徹底している点がより面白くしてくれた。もうちょっと恋愛要素があればなと思ったけど、作者さんいわく恋愛色高めとか(笑)続きあるみたいだし、そこにも期待しつつ楽しみに待ちたい。2023/09/26