出版社内容情報
騎士リカルドの主となったハルカ。しかし「英雄」の偽物が現れたと聞き、リカルドと離れ護衛のアルフレドとともに東の地へと向かう。そこには天災にも等しい竜カナウカレドがいて――。文庫書き下ろしも収録。
内容説明
「そして全てを知って、絶望した」不本意ながら騎士リカルドの主になった魔術師ハルカ。はじめはぎこちなかった二人の関係は、上手くいっているように見えた。そんな中、英雄の偽物が現れたと聞き、ハルカは真偽を確かめに東の地を訪れる。あっさり偽物を撃退したハルカは、実力を買われ宮廷魔術師と交流を持つことに。けれどそこでハルカを待っていたのは、絶望するような師の「過去」だった。偽りの上に成り立っていた主従関係が崩れる。男装魔術師と黄金の騎士の行く末は―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
虚と紅羽
15
やっぱりよく分からん。執着共依存エンドってこと?リカルドだけで良いのなら虚構の英雄になる必要もないのだし、なんか思考が一転二転して最終的な結論が分からない。 上巻でも片鱗はあったけれど、女性だから弱い、みたいな描写が多くて首傾げ。今までの日常を完全に壊され失った人間なら男も女も等しく弱ると思うのですが。それに、男はダメで女なら障害が少ないから態度改めよ、みたいなグラハムあんまりにも都合が良すぎないか?女だからみたいな。書いてる側にそういうつもりはないのかもだけど、そう受け取っちゃったのが事実なんですよね。2022/08/24
史
4
同じ心を持つ者と、分かち、わかりあう。そして、めでたしめでたし。2022/06/03
紗月@読書垢
2
人生で、こうやって出会えたことに感謝できる本、あとどれだけ出会えるだろう。戌島先生の作品、どれもヒロインが(精神的に)強くて美しいのよね。人生の道標になるような人というか。ヒロインの葛藤みたいな部分も丁寧に紡いでいくから色々共感できる一方で、最後はやっぱり気高く、最後まで理想捨てない姿に元気を貰える☺️ ヒロインが燻っていた怒りや憎しみを昇華してこの世界で生きて行く覚悟を決めるまで。アルフさん好き!カナウカレドの話すき。2023/11/04