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出版社内容情報
全知全能の暗躍で、少女の破滅を《改編》せよ。
内容説明
あらゆる任務を成功させてきた、某国最高峰の諜報員・ラプター。彼が転生した異世界は、彼の心を唯一震わせ、そして絶望させた小説『薄幸のロザリンド』の世界そのものだった。ゆえに彼には分かっていた。令嬢ロザリンド―物語の主人公であり、最も愛していた少女が、凄惨な末路を辿ることを。「こんなバカげた結末―私が必ず変えてみせる」どんな極秘情報さえ“作品の設定”として全て記憶しているラプター。世界の未来さえも識っている彼は、縦横無尽の暗躍を以て、少女の破滅を“改編”する―!第34回ファンタジア大賞“金賞”の謀略ファンタジー開幕!
著者等紹介
桜生懐[サクライカイ]
第34回ファンタジア大賞にて金賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
42
最悪の結末を迎えた愛読書に転生した世界最高峰の諜報員ラプターが、物語の主人公ロザリンドを幸せにする為に暗躍する様子を描いた、一風変わった異世界ファンタジー。 従者のニシャと令嬢ロザリンドとの微笑ましいやり取りの裏で、ラプターが内容を網羅している物語の知識と諜報員として培った様々な技能を駆使して様々な策を講じる中で訪れる、思いがけないハプニングにも冷静に対処して目的を達成する展開は爽快感がありました。 この後3人がどのような物語を紡いでいくのか期待の新シリーズですね。2022/01/21
わたー
35
★★★★★読友さんが絶賛しているのを見て読了。素晴らしかった。悲劇的な結末を迎えた小説を愛する某国最強の諜報員である主人公が、その小説世界に転生し、自分に人間的な感情を教えてくれた二人の少女を救うために運命を書き換えていく物語。小説の設定資料まで全て記憶し、諜報員としての技術で資金調達、人心掌握、戦闘までをもこなす所謂、無双系作品なのだが、主な視点人物である主人公がヒロインたちに対して狂信的な愛を抱いているため、歪みきった認知によるバイアスが語り口を侵食していて正気度がガリガリ削られる感じ、嫌いじゃない。2022/01/21
よっち
35
あらゆる任務を成功させてきた某国の最高峰諜報員ラプター。彼が唯一心震わせて絶望させた小説『薄幸のロザリンド』の世界に転生する謀略ファンタジー。物語の主人公で最も愛した令嬢ロザリンドが凄惨な末路を辿ることを知っている彼が、大切な従者ニシャを従えて彼女のために奔走する展開で、クズな家族に虐げられているロザリンドへの愛でラプターが時々ヤバい感じもありましたけど、信頼関係を積み重ねながら着々と手を打って逆転の機会を窺う中で見せる彼のしたたかさ、機を逃さずに本懐を成し遂げてみせた結末にはぐっと来るものがありました。2022/01/20
まっさん
27
★★★☆ ファンタジア大賞金賞受賞作品。 結論から言ってしまうと、面白かったかそうでないかでいうと間違いなく面白かったが、金賞受賞作品と言われるとやや物足りなさを覚えてしまう印象だった。 物語は凄腕の諜報員として日々を過ごしてきた一人の青年が、自身が愛読している小説内に転生して暗躍する話であり、バッドエンドを迎える事が分かっているヒロインを救うために尽力する〜という割とよく見掛けるジャンルの作品ではあった。ある程度ラブコメ要素も描かれ、しっかりと俺TUEEEE要素や暗躍要素も描かれている為に万人受けし→2022/02/13
ツバサ
22
冷酷な諜報員でも好きな小説がある。しかしその小説の最終巻は無慈悲なもので、それを認めない諜報員,ラプターは死に際にも強く願う。その願いが叶い、好きな小説の世界に入ることに。悲劇からハッピーエンドに変えるまでの策略が見事でした。また、締め方も非常に良い気分になりました。ブログにて→ https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2022/01/21/210000_12022/01/20