出版社内容情報
鬼の奇襲から千古を死守し、世を去った兵衛・秋長。悲嘆に暮れ心を閉ざしていた千古は、思い掛けず帝から洛外の祭りに誘われる。その折ついに鬼姫が入内。飾らず華々しいその姿は、何故かあの人物を彷彿させ――?
内容説明
鬼の奇襲から千古を庇い、世を去った兵衛・秋長。彼が居なくなった後宮に、密やかに一人の姫が輿入れをした。その名は紅葉姫。山で拾われた鬼娘だと噂の姫は、荒ぶる美しさを持ち、顔立ちはあの人物にとても良く似ていた。鬼姫の輿入れから少し過ぎた夏の日。秋長を失い悲嘆に暮れ心を閉ざした千古は、思い掛けず帝から祭りに誘われ、洛外へ出向くことになった。そこで二人は信濃で流行りの、鬼の子を身籠もる“水鬼の祟り”の話を耳にするが―!?薬師を目指す、大人気平安ファンタジー第五弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
38
信濃の旅で失ったものを悼む時間を千古たちは乗り越えたのかな。2023/02/14
よっち
29
鬼の奇襲から千古を死守し、世を去った兵衛・秋長。悲嘆に暮れ心を閉ざしていた千古。思い掛けず帝から洛外の祭りに誘われる一方、ついに鬼姫が入内する第五弾。千古にとってあまりにもショックが大きすぎた秋長の喪失。祭りで耳にした「水鬼の祟り」の噂、信濃から更衣として入内した紅葉姫と宵上姫・蛍火を巡る関係。辛い千古を支えてくれる成子や典侍がいて良かったと思いましたし、すれ違っていた過去の因縁を上手く希望や救いがあるものに変えてみせた今回の結末には本当に救われる思いでした。それにしても最後は…いやこれは気になりますね。2021/05/04
はなりん
14
蛍火のターン。前巻の蛍火に関する過去や伏線が回収され、やっぱりそうなのね、な感じ。帝の過去の女性も蛍火なのよね?ラストはやはりって感じだけど、今後がどうなるのかしら?なんか嫌な感じに進まないか不安…。2022/07/16
粋
13
どうも前作あたりからスカッと感がないんだよな。それにあんまり薬が活躍しないし。帝とはあんま進展してないし。今回は蛍火の話がメインだったからシリアスだったし、典侍の親心は切なかった。そして、最終章はやはりという感じで。今後、また千古が悲しい思いをすることになるのかしら。今回一番よかったのは捨丸による「帝注意報」かしら(笑)2022/03/17
メロンパン
6
⭐️⭐️⭐️⭐️2021/05/18