出版社内容情報
新たな暁上姫・明子の嫉妬に悩まされる頃。信濃の姫が帝の元へ嫁ぐ話が持ち上がる。信濃には「鬼姫」が存在し、帝や秋長とともに、千古は鬼都の偵察へ向かうことに。ところが道中、千古たちを最悪の悲劇が襲う――。
内容説明
成子の誘拐事件も無事解決し平穏を取り戻した宮廷。だが千古を悩ますことが二つあった。一つは暁上姫・明子が千古の真似事を始めたこと。少しの細工で千古を傲慢に見せ、おかげで陰口さえ噂された。そしてもう一つは帝の噂。新たな后候補を、しかも「鬼女の都」から呼び寄せるという。千古は帝や秋長らとともに偵察へ出向くが、旅路で思いがけず、帝と二人きりで一夜を過ごすことになる。満ち足りた時を過ごした千古を、この先最悪の悲劇が待ち受けているとも知らず―。薬師を目指す平安ファンタジー第四弾!書き下ろし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
戌子誘拐事件も無事解決した千古。しかし新たな暁上姫・明子が千古の真似ごとを始めるようになり、新たな帝の后候補を「鬼の都」から呼び寄せるという噂が流れ始まる第四弾。千古が少しずつ積もっていった想いを自覚するようになったからこそ、後宮内の人間関係に心揺さぶられたら動揺もするし、何やら帝との間に過去に曰くありげな新たな后候補が現れたら、複雑な想いを抱くのもそれは仕方ないですよね。だからこそ不穏な状況が続く中で、密かに支えてくれていた秋長を襲った悲劇には言葉もないというか、これから先の展開が気になるところです…。2020/11/03
らび
26
やっぱり不気味な蛍火。ああいう存在がいると面白い。今回はいわくありげな「鬼姫」をめぐる信濃への旅。どこまでも大臣とは救いようがない。何故ここで秋長が命を落とせねばならなかったのか?鉄の女もどきの典侍の痛みは如何ほどか・・あくまで希望ですが彼は戻ってくるのではと?ホントは帝より秋長の方がお似合いでしょう。そして藤壺へ入った鬼姫こと・紅葉はどんな騒動を巻き起こすのか、蛍火は?面白くなってきました。2020/08/31
はなりん
15
いや〜秋長。秋長の存在無しに、この物語は成り立たないので?帝の男性側の味方が居なくなってしまうしねぇ。秋長の本音がわかって切ないし、喪失感半端ない。帝もいいんだけど、少し持って行かれたねー。そして鬼姫は誰の娘?まだまだ波乱の予感。2022/06/25
粋
11
千古と帝がいい感じにと喜んだのも束の間、なんか思ってたのと違う感じになってきたなと、このまま終ると読後感が…とか思ってたら、あんな最後に‼️秋長のかっこよさでそれまでのモヤモヤが少し払拭できたかも。帝よりもいい男なのでは!?(笑)女のドロドロはあまり好きではないが、今後が気になるので次巻も読んでみようと思う。2022/01/14
あずとも
5
ラストが衝撃。まさかそうなるとは。今後どうなっていくのだろう。幸せな結末を迎えて欲しいけど今のところ全く想像できず。2020/08/12