出版社内容情報
怪異や難事件の最後の駆け込み寺・薄紅の姫。彼女に依頼が成立するのは、物語にまつわる品が差し出されたときだけ。薄紅は重度の物語中毒で、特に『源氏物語』には目がないというのだ。
――この異名が広がったのは、晴明の孫である若き陰陽師・奉親のせい。訪ねて来た彼に早く帰ってほしい一心で、物語知識を駆使し怪異の謎を解いたのが悪かった。薄紅を使えると判断した奉親は、言葉巧みにたびたび彼女をモノで釣っては謎解きにかり出すことに。
「また相談ですか? 私は読書に集中したいのでございます!」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
62
「薄紅の名にかけて~」と謎を物語の力で解き明かす薄紅姫、実は「更級日記」の作者・菅原孝標女。日記の中に溢れている源氏物語愛をそのまま物語にしたような作品で源氏物語好きには嬉しい。安倍晴明の孫も登場するが、こっちにも「じっちゃんの名にかけて~」と叫ばせて欲しかったかも。2022/01/22
坂城 弥生
41
物語好きの薄紅姫が清明の孫が持ち込む難題を解決する物語。2023/03/05
葵@晴読雨読
35
面白かった(*^-^*)源氏物語りオタクの薄紅姫が物語りを読んで得た知識と経験を生かして謎解き。奉朝とのコンビもいい✨続編希望。2020/07/24
ぐっち
30
面白かった!「源氏物語」をこよなく愛する薄紅姫が、読書で得た知識を生かして謎を解決。菅原道真公の孫の薄紅姫と安倍晴明の孫の奉親がいいコンビ。そして、書物に囲まれた「千字堂」…良い!しかし、自分でも突っ込んでたけど、30歳で「姫」ってどうなの?富士見L文庫の読者の平均年齢なのでしょうか?(確実に引き上げてるな…私)2020/07/04
お涼
29
『源氏物語』が大好きで、1日中物語を読んでいたいけど、だからこそ宮仕えもしっかりこなす薄紅(うすくれない)の姫こと菅侍従。陰陽師でも解けない怪事難事変事を解決してくれる駆け込み処「千字堂」の主でもある。そこへ陰陽師、安倍晴明の孫である奉親(ともちか)がある思惑をもって訪れる。姫の源氏物語愛が今で言うオタクレベルなのが清々しい。そして『源氏物語』の登場人物に対する印象が違わないからストレスなく読めるし、何か裏がありそうな奉親のキャラもいい。楽しみなシリーズになりそう。2022/06/18
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