内容説明
次期皇帝である紫旗の暗殺計画を知った華仙公主・明花は、過ごし慣れた酒楼を離れることを決意。伯慶の婚約者となり、紫旗を救うべく後宮へ潜入する。しかしそこは幽鬼の如く衛兵が蠢き、多数の仙道士らが横行。紫旗の母親・美玲が人間との子を宿したとして牢獄に囚われるなど混迷と化していた。闇が渦巻く後宮で紫旗は毒に倒れ、さらに明花の仙人の血筋を知ってか「目の光る生霊の怨念」と噂が飛び交い、窮地に立たされる。彼女に打つ手はあるのか―!?凸凹コンビが最凶の黒幕へ挑む、中華救国ファンタジー最終幕!
著者等紹介
喜咲冬子[キサキトウコ]
2015年、第三回富士見ラノベ文芸大賞にて『黎明国花伝 星読の姉妹』(受賞後、改題改稿して富士見L文庫より刊行)が、緻密な世界観設定と対照的な姉妹の生き様を鮮やかに描き、審査員特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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るぴん
37
シリーズ完結巻。紫旗の暗殺計画を知り、宰相伯慶の婚約者のふりをして明花は後宮に潜入する。半仙の明花に対する仙人達の態度に終始ムカムカした!蔑みながらも自分達の利益のために明花に近づいた丹仲常の真の目的を知った時は、気持ち悪さに身の毛がよだった。暗殺計画の黒幕には驚いたし悲しかったけれど、この物語独特の仙人や半仙、仙境の在り方が生かされた最後だったなぁと思う。最後まで全く甘さはなかったけれど、お互いを相棒だと思っている明花と伯慶のコンビは楽しかった。やっと願いが叶った後日談もいい。2021/02/21
よっち
34
次期皇帝・紫旗の暗殺計画を知った華仙公主・明花は、過ごし慣れた酒楼を離れることを決意。伯慶の婚約者として後宮へ潜入し、紫旗を救おうと奔走する第三弾。幽鬼の如く衛兵が蠢き、多数の仙道士らが横行する後宮で毒に倒れてしまう紫旗。彼らもまたそれぞれ窮地に陥る中、複雑な仙境との関係や親子の情も絡んで、苦境を打開する光明が見えない難しい展開でしたけど、仲がいいんだか悪いんだかよくわからない宰相の伯慶と華仙公主・明花の名コンビっぷりを最後まで楽しめました。エピローグもまたとても彼ららしい結末で、次回作も期待しています。2019/10/25
あゆみ
19
★★★★☆ 明花と伯慶の「よし、今だ。行け、犬!」「犬ではない!」というやり取りが好きだったこのシリーズ、無事に完結。2019/11/12
ブルーノ
6
『華仙公主夜話』シリーズ3作目。大切な家族を暗殺計画から守るために、これまでの生活を捨て後宮に潜り込む明花と、紫旗の事になると周りが見えなくなる彼女をサポートする伯慶が今作でも絶妙なコンビネーションで立ち回る姿が痛快だった。これで完結なのが惜しいけど、ラストの後日譚が良かったので気持ち良く読了。著者の他の作品も読んでみたいと思った。2020/01/25
まいさん
5
最終巻。どこに着地するのかと思っていたが、最後は鮮やかに大団円。楽しかった。2019/09/30