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出版社内容情報
かつて魔王戦役の際に魔王軍に与した灰エルフの軍勢が再び人の地へ侵略を開始した。カレル、ヴェッセルと肩を並べる英雄、灰エルフの族長ギルセリオンがついに表舞台に姿を現し、歴史はまた大きく動き出す!
内容説明
かつて魔王戦役にて魔王軍に与した灰エルフの子孫たちが、“魔王の左腕”を奪還すべく五芒国へと再び侵略を開始する。灰エルフたちの鍛え抜かれた弓の腕と馬術によって、フライスラントの地に多くの血が流れ、兵たちが敗北を重ねる戦況にカレルが、ヴェッセルが動き出す―。「心に正直になれ。どうして欲しい?一晩中これを続けて欲しいのか?」灰エルフ族長のひとり“天秤の担い手”ギルセリオン。圧倒的な武と、女を堕とす術を持つ新たな英雄は、来るべき『セシリアの死』を起こす元凶か、それとも未来を変える存在か―。かくして歴史の表舞台に英雄は揃う!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
85
2巻までと比べて本の厚みが減ったが、内容は充分濃い。新キャラのパートが入ったことで作品の切り口がさらに広がった。前巻あとがきで「もう一人の主役というべきキャラ」と予告したにふさわしくギルセリオンが行動的で魅力がある。灰エルフの視点が加わり、作品の今後が気になるわで面白くなってきた。ということで次巻には期待してるんだけど、今回はあとがきが不穏。うーむ、現実というものはままならない。4巻を読みたいのは当然だし、リアルタイムに面白い戦記ファンタジーに出会えたので、構想通りの展開で巻数を追えることを願う。2019/02/26
よっち
43
かつて魔王戦役にて魔王軍に与した灰エルフの子孫たちが、魔王の左腕を奪還すべく五芒国へ再侵略を開始。フライスラントなどで敗北を重ねる戦況にカレルが、ヴェッセルが動き出す第三弾。カレル、ヴェッセルに続く灰エルフの英雄・ギルセリオンがなかなか魅力的なキャラで、複雑な思惑が絡み合う灰エルフの中で冷徹にしたたかに動くことで、なかなか面白い局面を作り出していますね。魅力的なヒロインたちもまたいい感じに物語に絡む存在感があって、難局続きの生き残りを賭けた戦いはますます盛り上がりそうです。これは続刊が早く読みたいですね。2019/02/20
むっきゅー
42
灰エルフの英雄・ギルセリオンの視点で、フライスラントへの侵攻が語られる第3巻。コイツがけしからん程のチーレム野郎で、嫁が1000人いて、さらに貴族の娘を娶っていく。初夜の描写が多いよ。フライスラントは大混乱で、アレンヘム公国との戦争は維持できなくなり終戦。カレンの策謀とヴィッセルの利害が一致し、フィクトル総督も加えて連合軍が結成される。いよいよ全土を巻き込んだ争乱が勃発。面白くなってきましたね!2019/02/22
まりも
40
灰エルフたちと五芒国の戦いの火蓋が切って落とされるシリーズ第3弾。あとがきの世知辛さ… カレル、ヴェッセル、ギルセリオン。3人の英雄達を中心に多くの傑物達が群雄割拠する本作。シリーズ3冊目となる今回は遂にその英雄の一人灰エルフのギルセリオンが姿を現し物語を大いに盛り上げてくれた。カレルやヴェッセルとは違い英勇としての王道を描いたその姿は敵ながら魅力に溢れていて素晴らしい。あちこちで争いの火種が撒かれ、先の展開が誰にも予測できない状態が続くが果たしてここからどうなっていくのか。無事4巻が出ることを祈ろう。2019/02/21
わたー
27
★★★★★魅力的な物語には魅力的な好敵手が必要だ。カレルたちの死の原因として夢に見る灰エルフの英傑にスポットを当てた前半と、遂に始まる灰エルフたちの侵攻にスポットを当てた後半。1冊で2度美味しい内容になっていた。ギルセリオンは200年生きているだけあって、非常に老獪でいい味出してるし、第3の主人公感すらある。飛竜を一矢で仕留める弓技も、生娘を一夜で籠絡する性技も冴えていて素晴らしい。次巻は俄かにロリコン紳士疑惑が出てきた切り込み隊長回。打ち切り危機については散々語ったので割愛。無事に出版することを祈って。2019/03/08