出版社内容情報
駅監視システムとの情報戦に挑む『京都編』、横浜駅の崩壊と再構築を観測する『群馬編』、駅の侵食から逃れた代償に暴力が許容される『熊本編』、消息不明になった北の工作員の行方を追う『岩手編』を収録。
内容説明
「横浜駅が急速に膨張している」と報告を受けたエキナカ在住医師・青目先生は、その原因が駅下層にある火山の噴火兆候ではないかと推測する。駅崩壊に備えるため山頂に向かった青目先生は、そこで廃棄された少女を見つけ…?「横浜駅が無限に増殖して日本を覆い尽くす」という斬新な世界観で繰り広げられる大活劇、待望のシリーズ二巻堂々発売!『京都』『群馬』『熊本』『岩手』を舞台に、“横浜駅”に翻弄される者達の生きざまがリアルに描かれる!
著者等紹介
柞刈湯葉[イスカリユバ]
大学で生物学を研究する傍ら全国各地の地元ネタを集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
明智紫苑
104
前作での謎はさらに続くようだ。この二冊目で舞台になっている場所以外の都市についての説明からして、さらに続編がありそうで楽しみだ。後書きからして、一筋縄ではいかない作者さんだなぁ。2017/09/30
ゆかーん
68
横浜駅の増殖が止まらない…。これは横浜駅の昔話。浸食から50年、本州全土を覆い尽くした横浜駅は、北海道をも飲み込む勢いで侵食範囲を拡大していました。日本の土地を守るため、JR北日本の職員たちは、幼児型アンドロイドを開発し、エキナカへ潜入捜査に踏み出します。全国津々浦々、アンドロイドたちは人間と交流し、この駅構造の真実を暴き出します。一見狭いようで広いエキナカ。人間はこの世界で何を守り、何を失うのでしょうか。答えを知るには、あと1,2冊続編を読む必要がありそうです。ということで、続編を期待しています(笑)2017/12/07
はにこ
61
続編というより前日譚か。久々のこの世界観。ぶっ飛んでるなーと感心(褒めてます)横浜駅に支配されてはいるけど、災害に影響されるのがちょっとリアル。一作目で謎な部分も残っているので続編も見てみたい。あとがきまでこの世界観で書かれていて面白かった。2023/09/26
ジョンノレン
58
本編を忍の一字で読み終え悩んだが、敢えて全国版も。ごった煮スタイル不変。自動改札を操る京都から来た二条が瀬戸内エリアに現れたかと思えば、浅間山噴火による混乱下の群馬でも狂言回し。時に種明かしも、あの少し読みにくい名前群はアイヌ神謡集からだったんだ。人事部の存在に難癖つけたり、突如フォン・ノイマンが出てきたり。本編の「時計仕掛けのスイカ」や「九十九段下」に引き続き駅状化が出てきたりと相変わらずのやりたい放題。読み終えてはたと思った、更なるとっ散らかりを回避したせいか海外からの干渉は一切なかったね。 2024/06/29
keroppi
47
先日、久々に横浜駅に行った。相変わらず工事中の所があり、駅自体が巨大化して、どっちに行ったらいいか分からなくなった。そんな中、この横浜駅SF第2弾。続編でなく外伝的な短編集。横浜駅に私も飲み込まれそう。この世界観、まだまだ読んでみたい。2018/01/18
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