出版社内容情報
文明館大学能楽サークルには二人の指導者がいる。ダサい臨時顧問・雨堂愁介と、イケメン能楽師・筧清隆。しぶしぶ加入した舞衣は彼らと合宿へ赴くのだが、そこで待っていたのは十柱能という追儺祭と殺人事件で――?
内容説明
ダサ眼鏡のへんくつ顧問代理・雨堂愁介と、新進気鋭のイケメン能楽師・筧清隆が率いる文明館大学能楽サークル。十柱能見学のため、山形県十柱村に向かった彼らを待ち受けていたのは―殺人事件!さらに一人の少女が村から消えて…。残された白般若の面は何を意味するのか?十五年前に殺された少女とは?「白般若は女性の深い孤独と悲しみも表す。そうですね?」隠された悲劇と秘密。雨堂と筧が導き出す、語らない白般若からの伝言とは―?
著者等紹介
北國浩二[キタクニコウジ]
大阪市生まれ。2003年、『ルドルフ・カイヨワの事情』で第5回日本SF新人賞に佳作入選。2005年5月、同作を改題した『ルドルフ・カイヨワの憂鬱』(徳間書店)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょん
13
能がらみのミステリーかとあらすじ読んで購入したけれど、能の関わりはほんのエッセンス程度でちょっとがっかり。そして、殺される人達のやってる事が酷すぎて殺されても同情できないのが狙いかもしれないけど読後感悪い。なんか微妙な話。2015/08/26
☆kubo
10
能とか関係なかったね……この前に北森鴻さんとか読んでたから、肩透かし。これ普通に筧さんと雨堂先生でいけば良かったのでは。男性キャラは良いのに、なんだか女性キャラが酷いし取ってつけたような感じ。真相も読んでて気持ち悪くなった。2019/04/15
今日子
8
表紙諸々から受ける印象と内容のあまりのギャップに唖然。普通の女子大生の視点と口調で語られるため軽く、さくさく進んでいるようですが(さらに心なしかラブコメの雰囲気すらある)、よくよく考えると何て悲惨な結末と、村の現状でしょうか。井の中の蛙というか、狭い世界で暮らしていると狂気の沙汰としか思えない行為も諦観と共に受け入れられてしまう、人間とは恐ろしいものです。2016/08/16
えびちり
8
正直、微妙。登場するキャラの印象がコロコロ変わる感じで定まらないから、感情移入しにくい。真相のヘビーさに気分が悪くなる。主人公の最後の感情の揺れはお約束だとわかってるけど、共感しにくいのは、単なる読み手の好みだろう。ただ、どこまでも主人公は振り回され役、助けられ役で、真相をただ後から聞かされるだけの立場だったのが強く不満。基本的に伝記系ミステリーは好きなので残念です。2015/08/29
紅羽
6
大学の能楽サークルにて十柱能見学へ向かった先で突如巻き込まれた殺人事件。表紙の印象からもっとライトなタッチの作品を想像していたのですが、結構陰惨で、その上幼い子が犠牲になる為、心が痛くなり後味が悪い。ですがその中にも救いがあり、登場するキャラクターも魅力があるので、続編があるのならまた彼らに会いたいと思います。2015/10/11