出版社内容情報
スピッツ――有名バンドが由来のあだ名で呼ばれる俺の幼なじみは、謎と孤独と小説と音楽を偏愛する一方でラブソングを毛嫌いする変わり者だ。これは、そんなスピッツが巻き込まれた、恋愛にまつわる謎解きの顛末。
内容説明
人気バンドを由来とするあだ名で呼ばれる俺の親友―スピッツは、ありていに言えば変人だ。いくつものマイルールを持ち、誰よりも真っ直ぐで、いつも不機嫌で、小説と音楽と孤独と「謎」を愛する一方、ヘッドフォンで耳をふさぐほどラブソングが嫌いで…。そんな性格がゆえに、クラスでも孤高の存在だったスピッツのもとに、新聞部の美人部長がいくつかの「謎」を携えてやって来た。彼女の挑発に乗せられ、スピッツは「謎解き」を引き受けてしまうのだが、どの事件もなぜか恋愛に関係するものばかり!?
著者等紹介
三沢陽一[ミサワヨウイチ]
1980年長野県生まれ。東北大学ミステリー研究会出身。2013年第3回アガサ・クリスティー賞を受賞し、受賞作を改題した『致死量未満の殺人』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう
26
本と音楽をこよなく愛し、でも恋愛物が苦手なちょっと変わった少女と幼なじみの少年が恋愛がらみの謎を「謎はもうない」を決め台詞に解いていく短編集。デビュー当初から読んでる作家の三沢さん。『致死量未満の殺人』でアガサ・クリスティー賞を受賞して、3作目にしてライトな感じの作品も書き始めたのね!と書店で驚きながら手に取ってみた。でも読み始めたら言い回しはやっぱり三沢さんだなぁって感じだった。2015/09/11
瀧ながれ
20
個性的でクラスでちょっと浮いてる感じの高校生を探偵役にした、日常の(恋愛絡みの)謎作品。主人公ふたりのキャラクターがおもしろいので楽しく読みましたけど、その年齢でそのシュミと知識はどうやって手にいれたのかと、たいへんに疑問です。そりゃ友達もすくなかろうよ(苦笑)。ひとつめのエピソードですが、わたしはこんなことされたら二度とその店に行かないけどなあ。店員としても、常連を一人失うわけで(近年のニュースなんかをみると、一人ですめばいいが)、どっちの得にもならない真実だったと思います。男の人の意地って、こうなの?2017/05/13
けい
12
「謎はもうない」サクッと読了。面白かった。アーティストや作家、マニアック。知らない人はググってみたりして読んだ。シリーズになったらいいな。2015/08/14
くろねこ
11
結構好き♡ ただカバーイラストの瑠璃がわたしの中のイメージとは全く合わなくてうーむ、、なのと、最終話がイマイチだったかなぁ。。あんなやり取りしてそんな事情があるのに,本名でするかなぁ(´._.`)?? 友里がお気に入りだから出番が最終話は少ないのも残念。。2016/02/26
nyapoona
7
『アガサ・クリスティー賞殺人事件』でアガサ・クリスティー賞を受賞した作者によるアユミス。マイルドな森田季節のような味わいだった。しかしなんでアガサ賞の作者が突然キャラノベを書いたのかが最大のミステリである。2015/07/20