出版社内容情報
ゴールデンウィークの件以来、物に魂を与えるという大地の力を聞きつけたあやかしたちが、次々と海波家へとやって来た。化けられないカワウソに記憶喪失のつくも神、彼らの悩みを解決すべく奔走する大地たちだが……
内容説明
両親の死をきっかけに、賑やかなつくも神たちと一緒に田舎の一軒家で暮らすことになった大地。弱ったつくも神に力を与えることができるという彼の力を頼って、今日も今日とて、海波家には様々なつくも神がやってきていた。ひとりは自分の本体が何なのかすらわからないという、記憶喪失のつくも神「フウ」。そしてもうひとり(?)は、化けることが苦手なカワウソのつくも神「瀞」。彼らの力になるべく大地とリリィは奔走するが、その姿を「物の怪が見える」という大地の同級生・冴華に見られてしまい―!?
著者等紹介
淡路帆希[アワミチホマレ]
第十七回ファンタジア長編小説大賞準入選『紅牙のルビーウルフ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はな
33
今回も優しいお話でした。今回はだいぶ消えかかっている付喪神フウと獺の瀞が登場。霊的なものが見えている冴華にとうとう家の事情も打ち明けて3巻目が楽しみになってきました。フウと陽菜の関係に思わずほろりとしたり。リリィのノートはなかなかまだ埋まっていかないみたいだけれど、これからどうみんなが成長していくのかが楽しみ。2015/08/18
よっち
33
事件以来、物に魂を与える大地の力を聞きつけたあやかしたちが、次々と海波家へとやって来るようになってしまった第二弾。今回は事情あって大地の家にしばらく居候することになった付喪神たちと、あやかしが見える冴華、その友人陽菜の過去に繋がる物語で、冴華の秘密を共有する存在ができて良かったなと思えた一方で、同時にほのぼのとして優しさに包まれた付喪神たちとの生活がいつまでも続くわけではないこともまた示唆されていて、薄さを感じさせない濃密な内容だったとはいえ、これからこの物語がどこに向かうのかいろいろ考えてしまいました。2015/03/12
た〜
30
前巻でこの先面白くなっていきそうな雰囲気を醸し出していたけれど、期待した程ではなかった。まあ、いい話なんですけどね2015/12/27
いーたん
30
優しさに包まれた一冊でした。200ページちょっとで見た目は薄いなぁの印象だったけど、内容は濃かったです。冴華とも『見える』が共有できたし、次回からはより濃く、展開に幅を広げられそうなので、楽しみです。しかし、一つ心配事が。それは最終回を迎える時に、海波家のつくも神たちがいなくなっちゃうじゃないかと思うと寂しくなってしまいます。まだ続くのにそんな心配をしてしまいます。2015/03/17
よっしー
19
前作からまたまた登場人物が増えました!! 獺のトロちゃん、可愛いな~。フウの物語の最期は切なくなりましたが、その後…の在りかにほっこり。物には心が宿る、そうでなくとも大切にしなくてはならない、ですよね!! 大地の周りも賑やかになり、理解者も増え…退屈とは程遠い日常ですね。2015/08/08