内容説明
翼を持つ民が住む北部と、翼なき民が住む南部。相争ってきた両国間でついに和平交渉が始まった。その席で、北部の女性外交官フェリータは、同じ和平への志を秘めた南部の大使アンドレアと出会う。立場を越えて信頼を深める二人だったが、その彼は今、物言わぬ姿でフェリータの前に倒れていた。捕縛された彼女の無実の訴えは北部への憎悪にかき消された。絶望するフェリータ。その前に現れたのはアンドレアの亡霊だった。戦争を回避するため、真実を求めて逃亡するフェリータとアンドレアが辿り着いたのは―。
著者等紹介
永野水貴[ナガノミズキ]
小説家。2009年、『真紅の式使い』(一迅社)で商業デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bellzerica
5
物語としては探偵物に近い感じなのでしょうが、物語に起伏が薄く感情を揺さぶられることが殆どありませんでした。フェリータのキャラ造形だけは好みだったものの、とにかく印象に残りづらいなぁと。残念ながら新作が出ても買うことはないです。2015/01/26
凍矢
4
やはりこの方の作品は、微妙過ぎるー。全然、内容が理解できないし、結末が見えるのですもの。えっと、面白くないのに、読書日数は、1週間もかかりました。日にちが勿体なかったなぁ。2015/12/17
景
3
まさにタイトルの通り逃亡者というべきか。冤罪をかけられた自分の容疑を晴らすために犯人を追っていく。北部の翼人と、南部の自ら羽を捨てた者たち、その北部と南部の調停の最中に起こった殺人、殺された大使と殺人の嫌疑をかけられた主人公である外交官。一方は逃亡者として、殺された大使は幽霊となって一緒に犯人を追う。なかなか面白くってよかった。こういうファンタジー世界でのミステリって増えてほしいものだと思う。2015/02/22
みちる
3
謎解きと政治とファンタジーが上手く絡み合っていて面白かった。主人公フェリータの外交官らしい常に冷静で知的で前向きな考え方が私は好きだけどヒロインとしては色気に欠けるかも。まあ相手は亡霊だけど(笑)さらに欲を言えばアンドレアの孤独をもう少し掘り下げて欲しかった。2015/02/12