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内容説明
魔法連盟―そこは世界の守護者を選別する機関。選ばれし少女たちは、今日も平和を守るための戦いに臨む。そして、高校生・有絵田ほのりは憤っていた。選別されて9年目、倒した敵は数知れず。そう、いまだ彼女は戦い続けていたのだ―時給0円!勤務時間は流動的!交通費、一切なし!この物語は、理想と現実の狭間で苦しむ少女たちの人生を描く社会派ドラマ、なんてことは決してなく、有絵田ほのりの苦悩と不満と殺意と、そしてほんの少しのバイオレンスを、てきとーにまとめたマジカルワーキングコメディなのである。第26回ファンタジア大賞“銀賞”受賞作。
著者等紹介
氷高悠[ヒダカユウ]
第26回ファンタジア大賞、銀賞受賞作『今すぐ辞めたいアルスマギカ』でデビュー。広島出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
35
憧れの魔法少女になったはいいものの、いつのまにか9年目を迎えることになって、魔法少女を辞めたくて仕方なくなっている女子高生有絵田ほのりの物語。母親も魔法少女経験者だったりで、男の娘の同級生とサボりがちな同僚とトリオで組むチームの現実に苦悩するリーダーほのりの姿は、読んでいて哀愁を誘いました。イケメン転校生の出現や後継者の出現から引退に向けて動いていく物語は、先が予想できる分かりやすい展開にも思えましたが、それでも最後まで飽きずに読ませてくる辺りに著者の力量を感じました。続きが出るなら読んでみたいですね。 2014/11/19
芳樹
30
【読放】今すぐ辞めたいのに後継者がいなくて辞められず、泣く泣く魔法少女として戦う女子高生・ほのりの悲喜交々を描いたスラップスティックマジカルコメディ。ストーリーはまさに王道ですが、それが活き活きと描かれていて著者が楽しく書いてるのが伝わってくるし、またテンポ良く展開されとても読みやすい。ほのりに降りかかる災難の内容やそれに対する彼女の突っ込みがとてもコミカルで、思わず何度も吹き出してしまいました。アニメ映画にして欲しいくらい面白い作品でした。2021/11/17
アウル
29
結構面白かった。ブラック企業な魔法連盟に所属する魔法少女?ほのりが嫌々ながらも頑張るワーキングコメディ。話の展開は分かりやすくさくさくと読みやすい。8年も魔法少女やってたらこうなってしまうよなとしみじみ思ってしまう。敵の怪人が変態だな、と言うか何処となくツインテールぽい感じ。2014/10/27
T.Y.
21
魔法少女を務めること8年、すでに高校3年生になり、敵もショボく世間の目も冷たく経費すら出ないという労働環境で、有絵田ほのりは一刻も早く魔法少女を辞めたいと思っていた。魔法少女という搾取、ずっと続けたらどうなるのか、といった問題設定は散々問われてきたことで目新しさはないが、後継者が現れ辞められることになった際の心理の揺れを描いたのはポイントか。他方で搾取構造の問題そのものに踏み込まず魔法少女肯定気味で締めるのは少し物足りない。ただ、こういうやさぐれ女主人公は好みなので個人的評価は高め。2014/10/30
水無月冬弥
18
氷高悠(@hidakayuu)の #ラノベ 最近はやりの変化球の魔法少女ものですが、変化のさせかたがうまいですね、卒業ものとしても秀逸な感じがしますね。いろいろと台無しな設定ばかりですけど、それが生きているなあ。だからこそ、ほのりがかわいそうなんだけど2014/11/06