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内容説明
君主テオと魔法師シルーカが仕える幻想詩連合の英傑・アルトゥーク伯ヴィラールの元に、連合盟主ハルーシアの公子アレクシスより君主会議開催の知らせが届く。それは「大講堂の惨劇」以降、混迷の続く連合がある決断を下すことを意味していた。すなわち大工房同盟との「和平か、戦争か」を―君主会議に向け、ハルーシアへと進軍を開始するテオとシルーカたち。二国の間に広がる同盟領を迅速に通過するために、シルーカが示した策とは!?そして“民のための戦い”を決意したテオの選択とは!?混沌がすべてを支配する大陸で、連合と同盟の命運を左右する新たなる戦乱が、いま始まる!
著者等紹介
水野良[ミズノリョウ]
1963年7月13日生まれ。大阪生まれ、京都育ち。小説家・ゲームデザイナー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
65
大工房同盟の大国・ヴァルドリンドがアルトゥークへ侵攻を始める中、幻想詩連合の君主会議が西方のハルーシアで開催される事になり、ヴィラールに仕えるテオ達も会議に出席する事に。しかしハルーシアに辿り着くには、同盟に加盟している二国の領内を突破せねばならず…。二国を連合に接収するために軍を進めるテオが、セーヴィスで共に戦った者達と再会した際に割れるような大歓声を受けた場面でとても胸が熱くなりました。テオにダンスの際に密着されて(ち、近すぎ…)と赤くなったり、彼に国や爵位よりも大切だと言われたシルーカが可愛かった。2017/04/05
よっち
43
アルトゥーク周辺が騒がしい中、ヴィラールの元に連合盟主アレクシスより連合盟君主会議開催の知らせが届き、同盟側と和平か戦争か決断を示すことになった今巻。ヴィラールの思惑通りに行きかけながら、覆された結果として冒頭場面があるということなんですね。従属君主でありながらテオやシルーカも徐々に存在感を増してきて、宿敵との邂逅もありましたが、個人的にヴィラールとマルグレットの関係が気になっていて、今回の騒動を機に戻ってこれるといいな。薄かったですがそれを感じさせない密度で満足。上下巻構成ということで次巻も楽しみです。2014/07/20
まるぼろ
38
さて今巻はアルトゥーク戦役の前編、規定によるマルグレットの魔法師長解任から始まりアルトゥーク泊が赴いての君主会議を経てヴァルドリンドとの戦い前にミルザーが寝返るまでのお話です。ページ数こそ少ないものの内容としてはアルトゥーク戦役の下地を理解するのに十分な話だと思いました。特にテオと語っていたミルザーの野心の内面が伺い知れたのは興味深かったなと思いました。アニメを見ているのでこの先の戦役の行く末がどうなって行くのかは知ってはいるので辛い部分もありますが…、下巻もこのまま読んでいこうと思います。2019/03/01
アウル
34
上下巻構成の上巻。手に取った時は薄いなと思ったが中身は濃かった。テオの資質がどんどん発揮され味方を増やしていったり、宿敵が登場したりと話が面白くなってきたが個人的にはヴィラールとマルグレットの話が良かった。次巻は裏切ったダルタニア太守ミルザーとの戦いか。再び会ったヴィラールとマルグレットの関係が進むのか期待しつつ待とう。2014/07/21
まりも
28
薄いけど内容が濃いので十分満足できた。大きな戦を起こす前の下準備としてテオの資質を示したり、彼が倒すべき領主を登場させたりと盛り上がるシーンこそないものの今後へ繋がる重要な伏線張りの回だったのかな。相変わらずテオよりもヴィラールの方が存在感のある状態ですが次巻あたりで主人公らしい活躍をしてもらいたいですね。登場人物、地名が多いせいでいまいち把握が難しいので下巻はなるはやでお願いしたい所。2014/07/21