内容説明
勇者と聖女の子にして公爵家継嗣、王太子の幼馴染にして第三王女の婚約者。そんな大層な肩書きを持って生まれ、両親やその周囲に溺愛されて育ったドイル・フォン・アギニスは―グレた。多大な期待を背負いすぎた放蕩息子のドイルを待っていたのは、成人する前に葬ろうとする者の仕業か、はたまた謎の奇病か…期せずして高熱に侵され、彼は十五年という短い人生を閉じようとしていた。だが、まさにその時、転機が訪れる。ありきたりな居眠り運転の犠牲となった前世の記憶が呼び起こされると共に、奇跡的に回復へ向かったのだ。―冷静かつ大人となったドイルは思う。失いかけている肩書きを取り戻し、こんな馬鹿息子でも愛してくれた人々の為に真っ当な道を歩ける人間になろうと…。そして青年は、すべてを取り戻す仕切り直しの舞台へ歩みを進めるのだった。
著者等紹介
深木[ミキ]
2014年「MFブックス」から出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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宇宙猫
13
★★★ 表紙の女の子が主人公だと思ったら超脇役で、男の子が主人公。ここまでご都合主義だと気持ちよく楽しめる。悪いころの取り巻きがただのヨイショ君達でないのもいいな。2018/05/16
こも 旧柏バカ一代
7
本当に主人公には優しい世界。生まれた家が良く、両親は英雄、その才能を受け継いでいるが槍の適性がない事に悩んでグレたwそして謎の高熱に苛まされて前世の記憶が戻るってのも優しい世界だね。その後の母親に窒息死させられそうになったのは笑ったけどね。2019/07/08
eucalmelon
6
加護をいっぱい持っているからといって、幸福ではないんだ・・・。むしろ、出会った者達の方が幸福だったかも。俺つえー感がいっぱいで、なかなか楽しい。 最後の馬も期待させてくれる。面白くなりそうだ。2018/12/18
ささきち
5
タイトル的に表紙の女性が主人公だと思っていたが普通に男が主人公でした!内容も悪くないんだけど…悪くないんだけどなぁ…勇者の一族として生まれたのに主人公には勇者の武器である槍の才能がかけらも無く祖父と父の魔法属性も受け継がれず聖女である母の力も無い、そんな主人公が周囲のプレッシャーに潰されかけ荒れていたがひょんなことから前世(日本人)の記憶が蘇りこのままだと打ち首になる!?と慌てて改心する物語。這い上がる物語は良いしやることなすこと全てが好意的に受け入れられる甘々設定の世界も良いんだけどさぁ~2017/03/16
もちづき
5
タイトルの意味がわからないなと思っていたら、ドイルは神々に愛され世界に祝福されているためドイルに対して世界全部がやさしく出来ているのだという。読みやすくて面白いお話でした。ジンとの対戦後槍の適性についてカミングアウトするところは泣けました。特に爺さん視点のところで。しかし爺さん暴れすぎだ。この巻はほとんどキャラクター紹介で終わってしまっているので早いとこ2巻を買ってきます。2015/02/09