内容説明
大衆演劇の裏方がのぞいた、劇場のウラとオモテの世界。夢も涙も笑いもなんでもござれ、華やかな舞台を支える人々の、泥臭くも美しい人間模様を描いた、コミックエッセイプチ大賞・書店員賞受賞作。
目次
第1章 わたしの舞台は舞台裏(打ち合わせ;すずめ座へようこそ;台詞は変幻自在;小さなプロフェッショナル;舞台の華と花;すずめ座の常連さん;小道具の話)
第2章 みさきの修業時代(はじめての大衆演劇;みさき、裏方デビュー;退職、そして転職;すずめ座のこけら落とし)
第3章 ナニワすずめ座、人情交差点(幕の話;食べものの話;ヴィジュアル系;大入袋;みさきの上履き;怖い座長)
著者等紹介
木丸みさき[キマルミサキ]
大阪生まれの大阪育ち。大阪の某大衆演劇場のスタッフとして働く。劇場で出会った役者やお客とのあたたかな交流を描いた『わたしの舞台は舞台裏―大衆演劇裏方日記』が、第23回コミックエッセイプチ大賞で「書店員賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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aquamarine
53
大衆演劇の裏方さんである著者。現在は某大衆演劇場で女一人で全ての裏方の仕事を引き受け、トーリョーと呼ばれて頑張っていらっしゃいます。これを一人で回せるということは彼女自身にもものすごくセンスがあるのでしょうね。テレビで紹介されていて興味を持ったのですが、大衆演劇とはどんなものかすら自分自身があまりにも知らなかったことに気付かされました。舞台裏の世界はもちろんですが、大衆演劇そのものにいろいろな角度から触れていてとても楽しく読んで知ることができました。少し足を延ばして是非一度実際の舞台に触れてみたいです。2015/08/03
みち
47
大衆演劇の劇場の裏方さんを、女子が一人でやってるなんて凄い!この本まるまる大衆演劇愛にあふれてる。この世界をちょっと覗き見したような気分。一度観に行きたいなと思った。2015/04/02
ももたろう
33
大きい小さいに関わらず、どんな舞台にも縁の下の力持ち、裏方さんがいて舞台は成り立って、主役は輝くことができる。表・裏…どちらにやりがいを感じるのかも人それぞれ。観客はそこも含めて感動するし拍手を届けたいと思っているのです!舞台だけでなく、どんな世界にもそれはいえることで、そこに思いをはせることができるオトナになりたいな(^^)2015/08/12
yuzuriha satoshi
33
不自由だからこそ自由な発想が生まれる 出来上がったものが粗雑であったとしても、観る側の想像力で足りない部分は補ってしまう 大衆演劇は演じる側と観る側そして舞台裏で活躍する人達の豊かな創造力で出来上がっている 頭でっかちになる前に手を動かそう 手を動かしていればどんどん発想が湧いてくる そんな力を自分も持っていることを思い出させてくれる本です2014/11/17
アリクイ
28
大阪の大衆演劇用の芝居小屋で働く裏方、木丸さんが描いた、大衆演劇のエッセイコミック。大衆演劇のマンガってなかなかないよなと思って読んでみたら、予想以上に良かったです。大衆演劇の劇団内で起きた数々の出来事とか、著者のお仕事である演劇の裏方のこととか、芝居を観に来るお客さんの話とか。興味深い話題が一杯で。僕が一番好きな話は、たった一人のお客さんのために劇団全員が3時間の公演を全力でやりきる話です。著者の木丸さんは舞台上だけではなく、大衆演劇の世界に生きる人達もよく観てるな、心からリスペクトしてるなと。2014/09/27