出版社内容情報
北極圏から人間社会に飛び込んだオオカミがまきおこす騒動と、コック長ウルフをとりまく人びとのやさしさをコミカルに綴る絵物語。 小学校中学年から
内容説明
オオカミのウルフは、雪深い北の森から心の友を求めて、大都会に出てきます。ぐうぜん入りこんだデラックスなホテルの調理場で、オオカミ好きのコック長と出会い、コックの修業を始めます。―ウルフのよい目、よい耳、よい鼻は、料理人にはもってこい。でも過労と空腹のあまり肉にかぶりついたのが運のつき。ホテルを追われて、町を逃げまわる身になってしまいます。はたしてウルフは、調理場にもどれるでしょうか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
117
狼がコックの修行をして、という話でとてもではないですが童話でないとこのような話にはなりません。たまたま狼を好きなシェフがいて、ということで様ざまな騒ぎがありますが、最後はハッピーエンドでということになります。ただ好き嫌いが子供によっては出てくるかもしれません。私はこのような話は比較的好きですが。2016/07/26
chatnoir
19
暗く寒い森を出て、新しい生活やパートナーを求めるオオカミ。途中何度も希望の明かりが消えそうになりますが、優しく見守ってくれる人たち、手助けしてくれる人たち、愛らしいパートナーも得て、ようやっと安住の地を得るお話。人間の数名が大事な秘密を告白するように、「実は私はオオカミが好きで」って言うのが微笑ましい。表紙のオオカミさんに一目惚れしたんだけど、中の挿絵はのほほんとしたちょっとゆるい絵柄だった(笑)オオカミは幼い頃、家庭に恵まれなかった作者の分身なのかも。〝おばあさん”は恐怖の象徴になっている。2019/12/07
timeturner
2
やさしくいじらしいオオカミにぞっこん。2012/11/06