出版社内容情報
しんしんと冷える北国の冬の夜、ひとり寝ずの番をする小人のトムテ。北欧の有名な詩と夜の神秘を描く絵に心がなごみます。 5才から
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
76
冬の夜のお話を読みました。雪に照り映える月明かり。柔らかな光が世界を包んで。■遥か昔から命の営みを見守り生きているトムテにも分からないことがあります。命の不思議。自然の不思議。人は、川は、どこから来て、どこへ流れて行くのだろう。源はどこにあるのだろう。■トムテとともに首を傾げる小さな読者たちの心にも、不思議な思いが伝わることでしょう。そして、考える楽しさを味うことでしょう。トムテの疑問はずっと解けなそうだけど、悠久の時を感じ、心がほわんと暖かくなる素敵な物語でした。(詩1882年、絵1960年)(→続2018/12/25
seacalf
60
先にアストリッド・リンドグレーンが書いた『みまわりこびと』を読んだけれど、詩人リードベリが書いたこちらの詩が元々のオリジナルだそうだ。絵柄が個人的にあまり合わなかったので、こちら版も読んでみたけれど、この詩がとても沁みてグッとくる。しんしんと冷える真冬の夜。月明かりに照らされた雪原のはるかかなたにある滝の音、自分も聴いてみたい。2021/12/15
スプーン
34
冬の夜に生命の不思議を考えるトムテ。「どこから来て、どこへ行くのだろう?」決して尽きることの無い「輝き」を教えてくれる本。2018/12/14
ほりん
31
トムテは,スウェーデンの農家や仕事場に住んでいる小人。人には姿を見せないが,その家の人々が幸せになれるように見守ってくれる。19世紀の詩人・リードベリがこの小人にについて書いた詩に,現代の画家ウィーベリが絵をそえた美しい絵本。素朴だが命の不思議を伝える詩と,深い色合いの絵がよくマッチしている。誰かがどこかで見守ってくれていると思うと,静かで温かい気持ちになる。2015/01/15
gtn
30
人は誕生し、子供になり、大人になり、歳を重ねて、どこに行くんだろうと訝るトムテ。この世で善行を積めば、亡くなった後、命をゆっくり休めて、またどこかに、オギャーと産まれてくるものと信じる。2022/01/19