落窪物語―かわいそうな姫君と勇敢な侍女の友情と冒険

花形 みつる【編訳・絵】

偕成社（2022/01発売）

• サイズ 46判／ページ数 246p／高さ 20cm
• 商品コード 9784037449902
• NDC分類 K913
• Cコード C8093

出版社内容情報

「あたしが、ひめさまを幸せにしてみせます！」
むかしむかし、継母にいじめられ、
床が落ち窪んだ部屋で、こきつかわれるお姫さまがいました。
しかし、その姫には、とっても心強い味方がいたのです。

姫とすてきな貴公子の恋、
そして、その恋を応援する侍女の活躍をえがく
1000年前のシンデレラ・ストーリー。

平安時代に成立したとされる「落窪物語」。
薄幸の姫君と貴公子の物語とされる本作を、児童文学作家・花形みつるが姫君の幼なじみで侍女のあこぎを語り手に、現代によみがえらせました。
あの手この手で、姫を今の境遇から救おうとするあこぎの奮闘を、ポップに描きだします。果たして姫君の運命やいかに！

内容説明

むかしむかし、継母にいじめられ、床が落ち窪んだ部屋で、こきつかわれるおひめさまがいました。しかし、そのひめには、とっても心強い味方がいたのです。ひめとすてきな貴公子の恋、そして、その恋を応援する侍女の活躍をえがく千年前のシンデレラ・ストーリー。小学校高学年から。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[信兵衛]

「あこぎのワンポイントレッスン」と題された、当時の習俗、貴族の階級などを分かりやすく説明した吹き出しが43項目、これが平安時代を知るのに役立ちます。 中高生にとっては、古典世界への良き案内書になるだろうと思います。

2022/02/23

[おはなし会 芽ぶっく]

６年生ブックトーク授業【夏休みおすすめの本】平安時代のシンデレラ物語。落窪（姫）と頼道（王子）の恋を、落窪の侍女あこぎ目線で書かれている。時代背景など「あこぎのワンポイントレッスン」と紹介されている。あこぎの夫も参加？し、北の方（継母）に対抗していきます。

2023/07/19

[spatz]

あとがきからも学ぶものが多かった。深層のお姫様、といえば美しく響くが、実際は実母を亡くし、継母につらくあたられる不遇の姫、心優しく美しく働き者で縫い物の腕も抜群、非の打ち所がないお方がいじめられる！ 。。だけではいまいち面白くない、感覚がわかるきがする。古典を読み込み、女房に語らせ、夫とふたりで狂言回し？の役割をつとめる書き方、が臨場感と複雑な感情が分かりやすく、楽しめた。 https://www.netgalley.jp/book/242004/review/697890 #NetGalleyJP

2022/01/30

[イカまりこ]

千年前のシンデレラストーリーを現代風にアレンジ。主人公を姫様思いで熱血の侍女にチェンジ。原典で読んだことないからどれくらい変わってるのか分からないけど、とにかくおもしろくて読みやすかった。女性の立場や振る舞いについて、昔話と現代のギャップを取り上げる文章を最近よく目にする。物語はそういうものと納得する事もあるし、主張しようよと腹が立つ時もある。この本ではお姫様の回りにめちゃくちゃパワフルな侍女がいたから、お姫様は控えめな性格のまま、それでも引っ張られるように変わっていけたんだと思う。古典を楽しく感じれる。

2022/02/05

[粋]

児童書なのでさらっと読了できる。解説が分かりやすくて良かった。いくつか『落窪物語』を読んでみたけど、著者によって取り上げる場所が微妙に違うので、読んでいて楽しい。原典を読めば全文が分かるのだが、まだ手を出す気がおこらず…(苦笑)

2023/01/17