出版社内容情報
郊外の古い教会へ引っ越してきたモリーとマイケル、そして再婚した父親の連れ子ヘザーの3人きょうだいの物語。ヘザーはあらたに家族となったふたりのきょうだいをまったく受けいれず、それどころか、まるで2人がヘザーをいじめているかのように振るまう。そんなヘザーにお手あげのモリーだが、あるときヘザーが教会の墓地で恍惚状態でだれかと話しているのを目撃する。以来モリーは、ヘザーが墓地にいるなにものかに異常に執着していることに気づき、疎んじられながらもそれを突き止めようと危険な状況に足を踏み入れていく。ヘザーが秘めていたものとは......。
【編集者より】::::::::::::::::::::::::::::::::
読むたびにラストで涙がにじむ、すぐれたお話です。家族、トラウマ、愛、成長など、多くのテーマを含んでいる物語ではありますが、決してそれを「現代的テーマ」として前面に出すことはせず、あくまで「話がおもしろい」ゴースト・ストーリーとして書かれています。テーマより、ストーリー・テリングが優先されているのです。
またせまい人間関係のみで進行していくにもかかわらず、各人物の造形がしっかりとしていることで、話に奥深さを感じさせることに成功しています。各人物の性格、バックグラウンドに奥行きがある。だから全体にも作為的でない、自然な話になっています。
アメリカ人作者メアリー・ダウニング・ハーンの初期の傑作で、彼女はその後、ホラーを中心に30作以上の作品を書いています。
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内容説明
母親の再婚で、教会だった家へと引っ越してきたモリーと弟のマイケル。しかし、あらたに妹となったヘザーは、二人をまったく受けいれようとしない。そんなあるとき、姉のモリーはヘザーが墓地の幽霊ヘレンに身をゆだねようとしていることに気づき、恐怖を感じながらも、妹を救おうと危険な状況に足を踏み入れていく。全米で三十五年以上読みつがれる感動のゴースト・ストーリー、初邦訳。小学校高学年から。
著者等紹介
ハーン,メアリー・ダウニング[ハーン,メアリーダウニング] [Hahn,Mary Downing]
1937年アメリカ生まれ。メリーランド大学卒業後、小学校の美術教師や図書館員をへて、41歳のときに“The Sara Summer”で作家デビュー。著書は30冊以上。2010年に“Closed for the Season”でエドガー賞(児童図書部門)受賞。邦訳作品に『時間だよ、アンドルー』(徳間書店)、『深く、暗く、冷たい場所』(評論社)など。本作“Wait Till Helen Comes”は1986年にアメリカで刊行されて以来、全米の多くの州で児童書の賞を受賞、35年以上にわたって読みつがれ、映画やグラフィックノベルにもなっている
もりうちすみこ[モリウチスミコ]
福岡県生まれ。九州大学教育学部卒業。訳書『ホリス・ウッズの絵』(さ・え・ら書房)が産経児童出版文化賞に、訳書『真実の裏側』(めるくまーる)が同賞推薦図書に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
がらくたどん
藤月はな(灯れ松明の火)
帽子を編みます
mocha